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ソーシャルメディアのROIについての意見集

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Mar 04 2010

ソーシャルメディアの効果測定について、もう一本ご紹介。radian6のレポート同様、こちらも良い記事です。考えが深まりました。

ソーシャルメディアのROIについて、UKの主要なコンサルタントの意見集です。

Social media ROI: The best of British opinion


Joel Davis, CEO, Agency:2

「ROIの計測はSMMの心臓だ。売上げやコンバージョン、申し込みといった指標は常に中心にあるべきだ。これらを見失わなければ、適宜戦略を修正することが可能になり、適切なチャネルに適切なアプローチを取ることができるだろう。(略)」



Michelle Goodall, Online PR & Social Media Consultant, Econsultancy

「あなたの企業にとってROIの”R(eturn)”が何を意味しているのか、再定義することが重要だろう。”R”を定義することによって、何のためにソーシャルメディアに取り組むのか、どういった目的を設定すれば良いかが明らかになる。例えば採用のためにソーシャルメディアを使いたいのなら、Returnは『採用された人材』『採用コストの削減』に、Investは『時間的なリソース』といったものになるだろう。NPOならReturnは『寄付金の額』『ポジティブなクチコミ』『宣伝コストの削減』になり、Investは『時間的リソース』『教育費用』になるだろう。」


Jason Ryan, Head of Strategy & Planning, iCrossing

「ソーシャルメディアの効果測定については、素晴らしいスピードで進化していると感じる。Eコマースにおいては、ソーシャルメディアからの流入、コンバージョンなどを図ることで、十分にROIを測ることができるだろう。(略)」


Katy Howell, MD, immediate future

「ROIは“売り上げ”と“コストの削減”の二つから測ることができるだろう。(略)」


Ciarán Norris, Head of Social Media, Mindshare

「ソーシャルメディア施策の効果なんかわからない、というのは良く聞く皮肉だ。短く言えば、その答えはNOだ。測ることは十分に可能である。もう少し言えば、何を測りたいかが明確でなければ、リターンを測ることは不可能だろう。問題なのは、多くの人々が“なぜソーシャルメディアに参加するのか”について明確な考えを持たずに、施策をスタートさせていることにある。(略)」




Andrew Seel, MD, Qube

「ソーシャルメディアのROIを考える上では、ソーシャルメディアがマーケティング・チャネル以上のものであることを考慮する必要がある。カスタマーサポートや製品開発、人事や社内コミュニケーションへの影響も、ROIを正しく測るために考える必要がある。」



本文中には、これ以外にも参考になる言葉が数多くあります。効果測定についてお悩みでしたら、ぜひご参照ください。

個人的に「Rを明確化する」という話は面白いと感じました。Returnを明確にすると言うことは、何のために施策を行うのか、ということでもあります。これをしっかり抑えておけば「とりあえずツイッターやってみるか」式の、目的不在のスタートは避けられますし、場合によってはソーシャルメディアを使わないという選択肢も取ることができるでしょう。と、同時に、目的が明確なので効果測定・戦略の微調整も容易になりそうです。PDCAサイクルをいかに早く回していくか、という点はソーシャルメディア施策において重要だと感じています。



まだまだ研究です。しかしながら、こんなに多くの意見が利用可能な英語圏は、やはり進んでいますね。英国はそこまで進んでいないと思ったら、そんなことは全然無いようです。
事例コレクターになっても仕方ないとは認識していますが、効果測定についてはあまりローカライズも必要ない(?)とは思いますので、積極的に紹介していきたいと思います。少なくとも僕自身、この分野の海外文献は大変勉強になっています。

ソーシャルメディア施策の効果測定に関するレポート(radian6)

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Mar 04 2010

3月1日に発表された、radian6の「ソーシャルメディアマーケティングのROI」についてのレポートを読んで、メモ。


Social Media Measurement & Analysis

効果測定は手間の掛かる、ハードワークだということを理解した上で取り組む。
・効果的な測定は、指標の組み合わせによって可能になる。フォロワー数の増加などを単体で見ても、何も分からない。
・中長期的な目標(big picture)とリンクさせる。
・ソーシャルメディア施策を行った期間と、同時に動いた指標に注目する(KCIとKPIの連動)。
仮説(目的)をもってスタートする。「ブログ購読者の増加は、売り上げにつながる」など。
・サイト単位、キャンペーン単位で固有URLやパラメーターを与える(DELLのツイッタータイムセールは固有URLを与え、指標を導き出している)。
・ECの場合、固有URL/パラメータからのコンバージョンと、人件費などのコストを組み合わせればROIは比較的簡単に導出できる。
・ソーシャルメディアを用いたカスタマーサポートの場合、従来と同様の手法(コールセンターなどにおける効果測定)でROIを計測できる。人件費、対応時間、対応件数など。
実際に届いている数(potential reach)を指標にする。ツイッターのフォロワーが10万人いようとも、実際にあなたが発信する情報に触れる人はその数%かもしれない。
・比率を導き出す。potential reachが10増加した時、コンバージョンは2なのか、新規のブログ購読者は5なのか。
・ツイッターやFacebookファン一人当たりの金額を求めたいのなら、まずはオンライン施策全体によって得られる金額を求め、それを各チャネルに合わせて分割することから始める。
・容易には測定できない、質的な影響も考慮しなくてはならない。測定するのは難しいが、適切な指標(トラフィック、ブログ購読者、売り上げ、登録者…など)を関連付ければ、質的な効果測定も十分に可能だ。
・最も重要なことは、ゴールへの前進を描写するための指標だけを選ぶことだ。ゴールなしでは、どんな指標も無意味だ。

ざっと見、こんな感じのレポートです。興味深い話が多いので、アクセス解析とかが好きな方はぜひぜひ。


一読して思ったのは、本当に「ハードワーク」だということ。現段階で本格的に計測しようとするなら、担当者1人がっつり付けないと厳しいです。

とはいえ、それはツールの問題も大きいでしょう。自動でデータを収集し、指標を組み合わせて計算してくれる機能などがあれば、だいぶ楽になりそうです。ここら辺、radiun6に期待です。

ゴールなしでは無意味だ、仮説から始める、という点も重要でしょう。そもそも何のためにソーシャルメディアに取り組むのか(本当にその必要はあるのか)、というところにも関わってきます。

社内教育や人件費、ハード/ソフトウェアのコストも考える、という視点もコスト削減効果をトラックするために有用でしょう。


効果測定については、まだまだ勉強しなければならないことだらけです。
いずれにせよ、熱いテーマなので誰かに本格的な研究してもらいたいところです。分析ツールや手法でお金儲けをしようとしている企業が存在するくらいですから、「ソーシャルメディア施策の効果測定」というテーマは、片手間でやっている僕風情ではなかなか太刀打ちがいきません(もちろん研究は続けますが)。
(学生さん、卒業論文のテーマに良いと思います。もしやるとなれば、サポートしますのでぜひ。)


こちらの文献も購読。UKの主要なソーシャルメディアコンサルタントのROIについての意見集です。こちらも読み込んで、ブログで紹介予定。
Social media ROI: The best of British opinion