(メモ)効果測定とビジネスの目的

Posted by IHayato
Feb 18 2010

研究会で@nshojiさんが仰っていた話が、大変興味深かったのでメモ。まだまだ固まっていない考えです。

ビジネス・オブジェクティブが明確であれば、KPIも明確になる。

(間違ってたらすみません。時間が経っているので違うかも…。)


この言葉は「ザッポスの奇跡(書評へリンク)」を思い出させるものです。ザッポスは「Wow!(=感動)」を、コールセンター業務における至上の効果測定指標として捉え、従来的な「対応時間」などの指標は完全に無視していたそうです。

仰る通り、効果測定指標というものは、事業の目的と明確に関連するもので、本来そうあるべきものなのかも知れません。

例えば、最近度々引用させて頂いているsmashmediaの河野さんはマーケティングは「最愛」に執着していくべき、とした上で、軟式アカウントについてこのように述べています。

All You Need Is Love.
この「もっとも愛される」ための活動・方法論を考えたときに、Twitterで言われてる「軟式アカウント」なんてのも、この愛されるための手段・手法のひとつなのだろうかと思ってみたり。ただこのへんは個別最適では破綻するので、全体最適をにらんで動かないといけないんだけど。

これは仮定ですが、軟式アカウントを運用する目的を「最愛の獲得」としたとするのなら、その至上のKPIは「友達になれた人の数」なのかも知れません。
フォロワー数やRT回数などは重視せず、「どれだけ多くの人と友達のように馴れ合うことができたか」ということを至上のKPIとして捉える、極端で嫌味ったらしい例ですが、ビジネスオブジェクティブと一致しているという意味では、こういう解釈もありだと思います。(この例では、それが究極的なビジネスの目的である「売上げの向上」に繋がるとは思えませんが…。)

ソーシャルメディア施策の効果測定をどうするか、というのは本当に課題です。これに関しては本当に様々な選択肢があり、僕のブログでも効果測定指標を100個、翻訳・紹介させていただきました。

僕自身も所属企業の中で、これは課題でした。解決しないまま転職することになりましたが、転職先でも引き続き考えなくてはいけない課題です。

そんな風に思っている中で、「ビジネス・オブジェクティブが明確であれば、KPIも明確になる」というお話を頂けたことは、一つの光明です。具体的にどう、という話にはまだ繋げることができないのですが、勉強と体験を重ねて何か良い方策を導き出したいです。

またまた河野さんですが(信者みたいですが、他意はありません)、「聞くべき不満と無視すべき不満」という記事を思い出します。“逃げ”のように聞こえてしまいそうですが、施策の目的に合わせて「見るべきKPIと無視すべきKPI」を設定するのも、ザッポスが「対応時間」という指標を無視したように、アプローチとしてはありなのかな、と思います(無視す“べき”は、ちょっと言いすぎか)。

こうした話をする背景には、そうでもしないと施策を始められない、という思い(苛立ち)もあります。FordのFiestaMovementキャンペーンの効果測定手法を見ても、キャンペーンをある程度動かしてようやく、Before/Afterとして効果を提示できている、という場合も数多くあります。


KPIを事前に明示するのか、それとも施策を動き出してBefore/Afterとして効果を提示するのか、この差は大きい気がします。

無論、求められる効果測定指標(特に金銭換算)を事前に提示することは重要です。「まぁ半年やってみれば分かるよ!」じゃ誰も説得できないでしょう。が、短期的な指標に捉われるあまり、動きが遅くなるのも一方で考えものでしょう(実体験から)。

なんだか愚痴のようになってしまいましたが、効果測定は深く深く考えなくてはいけない課題です。ということで、どうぞお一つ…。
本当にこれは悩みです。あまり効果測定の話は出てこない気がするので、有識者の見解が聞きたい。

3 Responses

  1. 河野 says:

    信者乙w(うそです、冗談です)

    個人的にはソーシャルメディア上での活動をすべてKPIで測りジャッジすることが
    ナンセンスだと思っています。
    (現実として多くの企業でこの問題が悩ましいのは知っていますが)

    そもそもお客さまに「ありがとうございました」とお礼を伝えることに
    KPIなんてのはないはずで、むしろ“やらなきゃいけないこと”だと思ってます。
    少なくともブックオフオンラインはECなので、店舗のように直接お礼を伝えることが
    できるようになったことに感謝しているし、それを積極的に活用しようとしています。

    もしこの手の活動の効果を問うなら、その前に喫煙スペースや
    参加が義務づけられてる忘年会について問えばいいんですよ。
    まあこれは極論ですが、KPIってのが非常に限定的に、かつ都合良く
    用いられていることがなんとも残念です。
    このへんは経営者側の意識改革が必要なんですよね。

  2. イケダハヤト
    Twitter:
    says:

    河野さん

    調べ物の過程で情報を当たっていくと、河野さんの言葉に出会うんですよね。すごいです。信者乙って感じです。

    >そもそもお客さまに「ありがとうございました」とお礼を伝えることに
    >KPIなんてのはないはずで、むしろ“やらなきゃいけないこと”だと思ってます。

    いつもいつも、素晴らしいです。本当にそうですよね。

    >このへんは経営者側の意識改革が必要なんですよね。

    しかしながら仰る通りで、トップの理解が無いと「御礼を言うこと」すら不可能な現状もあります。現に、社内規則で掲示板への書き込みは一切禁止(または、書き込みに上司の許可が必要)といった会社はありますし…。僕の所属している会社もそんなポリシーを掲げていました。それはおかしい!と声を上げるべきだったんでしょうね(今月退職してしまうので、惜しいです)。

    少々語弊がありますが、KPIに囚われないでも良い、という選択肢は何か打開策になりそうです。些細であれ、新しいことをやるとなると必ず「効果は?」と問われるものですが、うんうんと頭を抱え悩み果てた上で説得力のない指標や効果を提示するよりも、いっそ開き直って「御礼を言うことの何がいけない」と言ってしまう方が良いのかも知れませんね。

    ユーザーのブログに御礼を書き込むこと、といった些細な、しかし「やるべきこと」にすら、KPIの話を求めるのは、何かずれているんでしょうね。

    とても良い示唆を頂けました。「効果をどう提示すれば、上司を説得できるんだろう・・・」と悩んでいる担当者は多いと思うので、良い方向を提示できるようになりたいものです。

  3. 河野 says:

    その通り、ずれています。
    KPIを無視するわけでも軽視するわけでもありませんが(ぼくも時に決裁者になるわけで、そこをまったく考えてない提案なら即却下します)、意味のないKPIを掲げるのはバカバカしいと思っています。

    そういえば似たような話をしたことがあったなあと。
    このへんは参考になるかもしれません。

    今更だけどブログでのカスタマー・コミュニケーションについて語っておくか。 – フジイユウジ::ドットネット
    http://fujii-yuji.net/2009/06/post-141.html

    それは「販促」か「商売」か。 – フジイユウジ::ドットネット
    http://fujii-yuji.net/2009/06/post-142.html

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