Archive for the ‘ソーシャルメディアガイドライン’ Category

ポリシーとガイドラインの違い

ソーシャルメディアガイドライン | Posted by IHayato
Apr 16 2010

「ソーシャルメディアポリシー」「ソーシャルメディアガイドライン」について考える日々が続きます。

と、こうして言葉を並べると、当然気になるのは「ポリシー」と「ガイドライン」の違い。

混同されがちな概念ですが、企業によってはしっかりと使い分けています。ちなみに先日取材させて頂いたNECさんも、社外向けの「ソーシャルメディアポリシー」と社内向けの「ソーシャルメディアガイドライン」の二つを用意していました。

(NECさんへの取材を反映した記事は、後日「ブームリサーチクロス」のサイトにアップ予定です。是非ご覧ください。共有したい内容てんこもりな時間だったので、別途当ブログでもご紹介する予定です。)

と言うわけで調べてみました。様々なものの違いが紹介されている「DifferenceBetween」より。面白いサイトです。


Difference Between Guideline and Policy

・ガイドラインは望ましい習慣を実践するプロセスを、シンプルに伝えるためのドキュメント。強制ではない。ガイドラインは適切なプロセスを導く「ガイド」である。ポリシーより柔軟なもの。

ポリシーはガイドラインより強制力が強い。ポリシーには「違反」という文脈も付きまとう。ガイドラインを「違反する」という表現は不適切だ。

いくつかサイトを見たところ、この解釈がもっとも一般的な様子です(「この解釈は違うんじゃないか?」なんてご意見があれば是非コメント欄で教えてください)。
「ガイドラインを違反した場合~」という表現は不適切、という話は分かりやすいですね。

@smashmediaさんの「「ツイッターを疑え!」を疑え」、@yuzo_akakuraさんの「盲信の罪、メディアリテラシの必要性」など、メディアリテラシーについての議論が熱いですが、似ている言葉の差異について追求するのもメディアリテラシーの一つなんだと感じます。特に自分のメディアを持っている人にとっては。僕自身、結構適当に言葉を使ってしまう性質があります。

ツイッターの高いリアルタイム性は、人々を思考停止に導く瞬間があるのではないか、としばしば感じます。勿論、それはそれでツイッターのパワーではあるんですが。僕個人としては、情報に脊髄反射するのではなく、言の葉の意味をしっかり吟味、消化し、発信していきたいと考えています。

NECさんがソーシャルメディアポリシーを策定&公開

ソーシャルメディアガイドライン | Posted by IHayato
Apr 08 2010

恐らく、外資系を除く国内大企業としては初の「ソーシャルメディアポリシー」を、NECさんが策定&公開しました。先駆的な、素晴らしい取組みだと思います。

ソーシャルメディアポリシー


ニュースリリース



国内企業で実際に適用されている貴重な例ですので、ご興味があればぜひご一読なさることをお勧めします。
また、別ページでは、公式アカウントが一覧表示されています。対応時間を明記していることも注目したいです。



さらに、このニュースをツイートした20分後、公式アカウントからリプライを頂けました。

NEC_ad 初かは分かりませんが、まずは前例を作ってみました。よろしくお願いします。^夜水 RT @IHayato: お!NECさんがソーシャルメディアポリシーを策定&公開しています。外資系を除く国内大企業では初めてではないでしょうか。
http://twitter.com/NEC_ad/status/11798221159

企業がツイッターに取り組む価値の一つは、今まで顧客に伝えることができなかった「ありがとう」を伝えることができる点だと考えています。上から目線な言葉になってしまいますが、公式アカウントからのこのリプライには強い好感を抱きました。



実はこのブログでNECさんの取組みを紹介するのは2回目だったりします。前回は「(社会貢献)NECさんがグループ社員向けプロボノ説明会を開始」という記事を書かせていただきました。「プロボノ」「ソーシャルメディア」というかなりニッチなテーマがきっかけですが、僕の中でまた一つNECブランドの株が上がったことも記しておきたいと思います。製品という側面だけではなく、人は意外とこういうところからファンになるものなのかも知れません。



ソーシャルメディアガイドラインについては、以前まとめ記事を書きましたので、ご参考にして頂ければ幸いです。

ソーシャルメディアガイドラインについての文献紹介


ちなみに海外では、企業を中心に百数十程度のガイドラインが公開されています。中には公開されていないものもあるでしょうから、実態はもっと多いでしょう。

Ust番組「そめけん!(ソーシャルメディア研究会)」でお世話になっているデジハリ大学院の荻野先生7(@kenny15)は、「ソーシャルメディアは便利なツールだが、自動車と同じで、リスクは必ずある。より楽しく、より安全に使っていくためにはガイドラインやトレーニングが必要だろう」と仰っていました。全く同感です。

多かれ少なかれ、これからソーシャルメディアガイドラインを策定する組織は増えていくでしょう。NECさんの取組みは、非常に価値があるものだと思います。「健全なソーシャルメディアの浸透」を実現するための、大きな一歩と言えるのではないでしょうか。

ソーシャルメディアガイドラインについての文献紹介

ソーシャルメディアガイドライン | Posted by IHayato
Mar 25 2010

ソーシャルメディア利用についてのガイドラインを策定しよう、という動きが海外を中心に高まっています。

背景については簡単で、例えば従業員が会社のmixiコミュニティに参加して会話をしたり、企業名を明らかにした上でツイッターを使ったり、なんてことが今は日常的に起きているわけです。公私の境が曖昧になっており、「業務中のソーシャルメディアへのアクセスは原則禁止」というスタンスは、もはや意味を成しません。業務中にだって、その気になればケータイやスマートフォンからアクセスできてしまいます。

禁止が不可能なら、むしろ正しい使い方を教えることでリスクを最小化しようというのが、一つの背景でしょう。日本企業だとこういうモチベーションが強いように感じます。

海外企業では、ソーシャルメディアを従業員に活用してもらう、という視点でガイドラインを導入する向きが強いです。誰もが顧客・潜在顧客とのタッチポイントになることができますし、適切に活用できればブランディングにも効果がある、という発想です。



そんなソーシャルメディアガイドライン。頭の整理も兼ねて、関連する日本語文献をいくつか紹介いたします。

Social Media Policy Tool
OnlineAdさんの記事。ガイドラインを自動作成できるツール(英語)が紹介されています。


代理店からNPOまで、多分野にわたる全116件のソーシャルメディアポリシー・データベース
便利なデータベースです。概ね網羅されています。


インテルのソーシャルメディアガイドライン
数少ない日本語で公開されている実際のガイドラインです。

社員力を生かすソーシャルメディアポリシー
ループス福田さん(@koji_fukuda)の解説記事。

重要なのはソーシャルメディアトレーニング
既にブログポリシーを策定・公開しているブックオフオンラインの河野さんの記事。

ここら辺をヒントにすれば、ソーシャルメディアガイドラインを作ることができるはずです。

河野さんも指摘されていますが、当然ながら、重要なのはトレーニングだと思います。そのもの自体は、それこそ自動作成できてしまうわけですから(勿論カスタマイズは必要ですが)。

ソーシャルメディアに関するガイドラインの策定は、健全にソーシャルメディアが浸透していくための、一つの有効な手段だと考えています。オープンマインドを持った、「対話できる」企業・組織が増えていけば、社会はもっと良くなりそうです。

ソーシャルメディアガイドラインの実例

ソーシャルメディアガイドライン | Posted by IHayato
Dec 16 2009

来年はソーシャルメディアガイドラインの夜明けの年になると予想します。政府、金融などの固い分野と、IT企業やベンチャーなどの柔らかい分野の双方から、導入が進むでしょう。

ガイドラインを制定する最大の目的は、リスクの統制だと考えます。このご時勢、社員がガンガンプライベートで情報を発信していますし、勤務時間中に携帯電話からソーシャルメディアにアクセスするなんてことはごく一般的です。

ではもし、社員が不適切な書き込みを行ったら?またそれを予防するためには?

そこでガイドラインです。社員の教育と、万が一の炎上の際の言い訳(「弊社はガイドラインを制定しており、これに基づき厳正な処分を下しました」みたいな)に有用です。

また、ブランド力向上の意味もあるでしょう。まだまだ日本企業は、ガイドラインを策定・公開している企業が少ないです。ブックオフさんぐらいでしょう。今の段階で先んじれば、ソーシャルメディアを理解し、積極的に参加しようとしているといった印象を抱かせることが可能です。

前段が長くなりましたが、では実際の例を見て行きたいと思います。かなり省略してますので気になった方は原文を是非。

16 social media guidelines used by real companies

(IBM)
ケンカを拾わない。ミスをすぐに認め、修正する。修正の際は、それが変更されたものであることを明記する。
価値を付加する。
自分の声で話す。

(インテル)
いつでもポストする前には立ち止まって考える。

(KODAK)
外を見る。必ずしも自分たちのことだけを取り上げる必要はない。他社のブログやビデオ、ニュース記事をリンクしたり、他人の言葉をRTする。
頻繁にポストする。

(SAP)
意見と事実を明確に分ける。
量より質。

(ZAPPOS)
「あなた自身」になり、あなた自身の最良の判断を用いる。


いずれもソーシャルメディアの本質を捉えた良い指針です。企業人のみならず、あらゆる人に望まれる資質でしょう。

さらに事例が欲しい方は、こちらのリストをどうぞ。113社分あります。



ソーシャルメディアガイドライン導入の流れは、確実に来るでしょう。というか、そうでないといけません。最近増えている「ツイッター議員」も、ガイドライン無しでは失言の危険があります。その結果、議員のブログが炎上し、メディアに取り上げられ、一般のユーザーが「ツイッターとかソーシャルメディアってなんか怖いし不気味」と思ってしまう…そんなシナリオも十分考えられます。
それは議員自体にも損害ですし、社会全体にも損害です。誰もハッピーにはなりません。

ソーシャルメディアを健全に浸透させるために、ソーシャルメディアガイドラインは必須です。
ガイドラインを元に全体のリテラシーが上がれば、多くの人がソーシャルメディアを効率的に用いられるようになり、社会は豊かになるでしょう。もっともっとガイドライン策定の必要性は認知されるべきです。

米FDA(食品医薬品局)、ソーシャルメディアマーケティングへの規制に乗り出す

ソーシャルメディアガイドライン | Posted by IHayato
Nov 13 2009

FDA(食品医薬品局:厚生省の一局で、食料品、医薬品、化粧品の検査や取り締まり、認可などを行う。)がソーシャルメディアマーケティングについての規制を求めたそうです。

以下簡単に翻訳。

FDAは、ツイッターやウィキペディア、ブログなどのソーシャルメディアによるマーケティング活動がどのように規制されるべきか、というグレーゾーンだった問題への取組みを始めた。

企業側からも、統一した規制を求める声もある。「透明性の不足は、広告業界へも混乱を及ぼしている」とYahoo!のDavid Zinman取締役は語った。

FDAはすでにマスメディア広告についての強い規制は施しているが、ソーシャルメディアのような新しい媒体については、まだ具体的な規則がない。

薬は消費者にとってリスクが伴う商品ですから、広告やマーケティングには規制が必要なんですね。

こうした動きは製薬業界に限らず、他の業界にも波及するのではないでしょうか。ちなみに半導体業界でも暗黙の了解として、製品発表時に「画期的な」などの言葉を用いる際はその根拠を明示しなくてはならない、という決まりがあります。こうした業界内の規制や慣習が、ソーシャルメディアを使ったマーケティングにも求められるようになることは、自明です。

当局から指摘を受ける前に、自社でしっかりとしたマーケティングポリシーを策定する必要がありそうです。

(要約記事)2010年、ソーシャルメディアの6つのトレンド

ソーシャルメディアガイドライン, 企業のソーシャルメディア利用 | Posted by IHayato
Nov 12 2009

要約&意訳記事です。元記事は「Six Social Media Trends for 2010」。原文の英語がところどころ汲み取れなかったので色々意訳してます。とエクスキューズをした上で、アメリカの最先端のインサイトを知る手がかりとしてお役に立てれば幸いです。

1.ソーシャルメディアは排他性を帯びていく(ソーシャルじゃなくなる)
グループやリスト機能で、ニッチなネットワークがさらに一般的になり、ソーシャルメディアは排他性を帯びていくだろう。
ノイズが増えるにしたがって、例えばツイッターで必要以上に情報発信を行うようなユーザーをブロックする、といったことは一般的になるだろう。
これをソーシャルではなくなる、と言うのは厳密には正しくないかもしれない。しかし、ソーシャルメディアの発達で私たちが、次第にソーシャルネットワーク外のもの(リアルな友人関係・ローカルな情報など)に価値を見出してく…という流れが起きているように思える。

2.企業は計測を行うようになり、より効率性を増していく
ソーシャルメディア利用をしている企業は多いが、各社まだその効果測定の手法は決定的なものを見つけられていない。BestBuyのTwelpforceの取組みは貴重な例で、自前のシステムで従業員がどのようにツイッター上で顧客と受け答えしているかを正確に管理している。2010年にはさらに計測手法が確立され、よりコスト効率を意識した取組みがなされるだろう。

3.ソーシャルビジネスは「リアルなゲーム(原文:serious play=シリアスな演劇)」となっていく
比較的新しいサービス、例えばFoursquare(位置情報を活かしたソーシャル・ゲーム。「ケータイ国取り合戦」が似てる?)のようなサービスは「ローカル」と「モバイル」をキーワードに成功を収めようとしている。
こうしたゲームの中で、参加者はインセンティブ(Foursquareでは特定の場所を訪れるとポイントが貰え「市長」になることができる)を与えられ、ゲームを楽しんでいる。
Foursquareはあくまでゲームだが、2010年にはこうしたインセンティブ型のモデルが、ビジネスにも応用されると考えられる。つまり、目の前にニンジンをぶら下げて、フレンドリーな競争を喚起させるようなビジネスモデルがさらに広がるだろう。

4.あなたの会社はソーシャルメディアポリシーを持つだろう(そしてそれは強制されるだろう)
もしまだあなたの会社にソーシャルメディアの利用に関する規定が無いのなら、来年にもそれは施行されるはずだ。会社はソーシャルメディアについての考えを明確にし、あなたがどういう風に行動するべきかについての指針を提供するだろう。

5.モバイルはソーシャルメディアのライフラインになる
約70%の企業が職場PCからのソーシャルメディアのアクセスを禁止している。一方でiPhoneのようなスマートフォンは爆発的に普及している。それゆえ、多くの従業員は自らのモバイル端末を用いてソーシャルメディアを楽しむようになるだろう。タバコ休憩が「ソーシャルメディア休憩」になるかもしれない。そうなれば当然、様々なサービスもモバイルに対応することだろう。

6.Eメールの衰退―「情報の共有」はもはやメールで行われなくなる
今現在も、多くのWEBサイトが「Twitterで共有」「Facebookで共有」の選択肢を用意している。来年にはこれが情報共有においては最もメジャーな方法となるだろう。従来のように、メーリングリストなどを使って情報共有を行うことは、一般的ではなくなるだろう。

元記事のコメント欄にも様々な予測がポストされてます。
どれも興味深い!時間があれば別記事でピックアップします。どれもワクワクするような書き込みばかり…!
*追記:いくつかピックアップしてみました「「2010年、ソーシャルメディアの6つのトレンド」の元記事コメント欄より

「ソーシャルメディア休憩になる」なんてあたりは大変面白いですが、個人的に注目するのは、やはり「4」のソーシャルメディアガイドラインの関する項目(ガイドラインについては前に書いた記事「ソーシャルメディアガイドラインのススメ」を参照頂ければ)。アメリカでは既に約半数の企業が何らかのガイドラインを策定していると言いますが、それがほぼ全ての企業に広がると。こうなればコンサルティング等のビジネスチャンスも生まれますし、またより健全なソーシャルメディアの発達にも繋がるでしょうね。

(しかし、ガイドライン策定コンサルってビジネスとして考えると結構美味しくないですか?ソーシャルメディアは日々進化するため、随時変えていく必要があります。ちょっとしたメンテナンスビジネスにもなり得ます。)

確かにガイドライン策定の動きは進んでいるようで、数ヶ月前に調査した時よりも大分検索結果が変わっています。SAPとかは無かったなぁ。

む、そして素晴らしいリストまで作られています。ソーシャルメディアガイドラインを導入している企業と、ガイドラインの内容を一覧で見ることができます。これはまた別記事で分析したいところ。

うーん、しかし、なんとかしてこのシリコンバレーとの時差を埋めたいですね。日本にはもっともっと啓蒙が必要です。

ソーシャルメディアガイドライン(ポリシー)策定の奨め

その他のWEBネタ, ソーシャルメディアガイドライン | Posted by IHayato
Oct 18 2009

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Creative Commons License photo credit: Andrew Michaels

現在全社的な「ソーシャルメディアガイドライン」を提案しようと画策しています。

とはなんぞやという話ですが、インターネット、特にソーシャルメディアを利用する上での禁止事項や推奨事項をまとめた行動規範が「ソーシャルメディアガイドライン」です。

海外では策定している企業は多く、半数以上が策定(ソース紛失)、Intelなどのように公開している企業も多くあります

日本ではまだまだ一般的ではなく、公開されていて近いものはブックオフのブログガイドラインくらいでしょうか。みずほ総研なんかはコンサルもやっているようですが、まだまだ浸透はしてなさそう。

しかしながら、デジタルネイティブ世代が続々と入社するにつれて、またあらゆる年代でもソーシャルメディアを利用するのが一般的となるにつれて、ガイドラインの必要性は日々高まっていると考えています。

さて、ガイドラインの一番の目的は「社員の不用意な情報発信を防ぐため」です。簡単に言えば「炎上」を防ぐため。

ソーシャルメディアが一般的になり、結構な割合の社員がmixiやブログ、レビューサイトなどで何らかの書き込みを行っているはずです。その割合は日々高まっていることも確実で、現にうちの人事の偉い人(50代後半!)もmixiを始めて積極的に記事を書いている、なんて話を聞きました。

うちの会社はある程度規模も大きいですし、良識のある人間がほとんどだと思います。が、やっぱりネット上のリテラシーには一般常識とは微妙に乖離があります。例えば河野太郎議員のブログでありましたが、「無断でコメントを削除し、コメント欄を閉鎖する」と言った行為が、ネット上での情報発信では絶対にやってはならない行為だと知っている「常識人」がどれだけいるでしょうか。ガイドラインを通して全社員に「へー、ネットじゃこういうことは嫌われるんだ」ということを知ってもらうのが、ガイドラインの一つの目的です。

加えて、万が一社員の書き込みが原因で「炎上」や情報漏えいが起きてしてしまった時、しっかりとガイドラインを制定していれば「弊社は原因となった行為を明確に禁止しており、厳正な処分を執り行った」という説明責任への手助けにもなるでしょう。

社員の不用意な発言による経営リスクがどれだけあるか、については「炎上」という言葉が人口に膾炙している割には、まだまだ認識されていないように思います。しかもそれは残念ながら、高いリスクを抱えている大企業ほど。

うちの会社は「業務上のソーシャルメディアの利用を禁止している!」という反論をなされるかも知れませんが、プライベートタイムにこそ炎上リスクは顕在化します。また業務上の利用を完全に禁止するのも不可能です。ソーシャルメディアガイドラインを策定することで、業務時間内利用禁止と言うスタイルは崩すことなく、プライベートの時間のリスクを統制することが可能です。

そしてもう一つの目的、それは社員に適切な情報発信を促すことで、ブランド力向上を狙うことが出来ます

例えば技術者のコミュニティなどで、社名や身分を明らかにして有用な書き込みを行えば「やっぱりあの会社の人はすごい」ともなるでしょう。ガイドラインには、必要に応じて社名を明らかにすることが可能であることを明記し、社員の行動にオーソリティを与えるのが良いでしょう。社名を明らかにしてもいいのに、二の足を踏んで匿名で書き込むことで「損」をしている、と言った事態もまま見受けられます。例えばオルタナティブ・ブログでは多くの方が社名を明らかにせずに書いてます。

それでもやっぱり社名を出すのは心配だ、ということならガイドラインに社名を出すのは推奨しない、という旨を書くのも良いでしょう。重要なのは「やってはいけないこと」「やっていいこと」を明確にすることですから。ブランド力向上はあくまでおまけ程度です。

さて、ここまで説明しても「今だってそんなガイドラインの無いけど全然大丈夫だし…」と言われるかもしれませんが、それも間違いです。
くり返しになりますが、これから入社してくる世代は情報発信をすることに何の違和感も持たないデジタルネイティブ世代です。自由な彼らですから、守秘義務情報なんかも“クローズドと信じる”mixiに書いてしまいかねません。また同じことは既にいる社員にも言えます。「mixiは友達しか見てない」という信念の下、友人へのプライベートなメールと同じノリで会社の情報を書いてしまうことがないとは言い切れません。

さぁさぁ是非ともソーシャルメディアガイドラインを策定するべきです!

…という話を上司にしようと考えています。まだロジックが甘いですかねぇ。改めて、大企業は新しいことをするためのハードルが高いです。