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(本の紹介)「クレイジーパワー」—社会起業家本では一押しの一冊

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社会起業家系の本をひたすら読みあさったという方から、「一押し」として教えて頂いた一冊。確かに一押しです。読書メモをご共有。


成功する社会起業家10の特徴

・イデオロギーや既存の秩序といった制約を払いのけようとする

・革新性、リソース、機会を最大限に活かし、社会問題に対する現実的なソリューションを開発・実行する

・新しい製品・サービス・アプローチを創出し、社会問題に立ち向かう

・何よりも、社会的価値の想像を最優先する。その制にもとづき、自らの革新的技術や知識を積極的に他社に提供し、模倣させる

・十分なリソースを確保する前に活動を開始する

・教育を受けたか否かにかかわらず、人には生来、社会経済の発展に資する能力があると革新している

・決然とした覚悟を持ち、普通の人が嫌がるリスクをあえて背負う

・変革への情熱を持ちつつも、自信の活動を監視・測定することは怠らない

・他のセクターのイノベーターにとって、学ぶべきところがたくさんある

非常に気が短い(官僚的な体制を好まないため、組織が拡大して官僚的になっていくと、事業継承問題が持ち上がる)


経済学、デビッド・ガレンソンのイノベーターの分類

デビッド・ガレンソンはイノベーターを「発想型イノベーター」と「経験型イノベーター」に分けた。

・発想型は、革命的で、過去を振り返らず、つねに自信に満ち、自分のやりたいことをわかっている。比較的若いうちに成功することが多い。ピカソ、モーツァルト、オーソン・ウェルズなど。

・経験型は、セザンヌ、ベートーベン、ヒッチコック、エジソン、フォードなどがいる。遠回りしながら、一歩一歩前進していくタイプ。自分の技術を完成させるためには努力を惜しまず、ぼんやりとした目標に向かって時間を掛けて進んでいくが、仕事を成し遂げたという実感は永遠に得られない。比較的長生きするが、開花するのも遅い傾向がある。


社会起業家の実例

・ルビコン・プログラムズ。貧しい人々を対象に職業訓練を行い、運営する造園会社とパン屋で働いてもらうというビジネスモデル。年間600万ドルの収益。従業員の大半は、社会的な弱者に分類される人々。造園、パンの質は高く、純粋に顧客が付いている。

・アラビンド・アイ・ホスピタル。年間200万人を治療師、自立経営。裕福な患者に治療費を多く負担してもらい、貧しい患者の負担は少なくする、というビジネスモデル。患者の2/3は全額、あるいは一部を補助してもらえる。国内の眼科医療従事者の1%に満たないスタッフで、全国の白内障手術の5%を実施している。

・エジプトの農業関連会社セケム。環境に優しい薬剤の開発、販売などを行う。「持続可能な人間開発」をビジョンにしている会社。

・スペインの精神病患者を雇用する酪農ビジネス「ラ・ファヘダ」。ヨーグルト販売などを行い、年間1,000万ドル以上の収益を上げている。

・ボディショップ。オーガニックな化粧品を販売。世界中でビジネスを展開し、一時は株式公開まで成長した。が、創業者は株式公開をあからさまに後悔しており、最終的にロレアルに売却した。以降、ロレアルの参加で独立経営を行っている。

・タイのミーチャイ氏。通称コンドーム王。タイの人口抑制に大きく貢献。「コンドーム膨らませ大会」「ミス・コンドーム美人コンテスト」などのイベントを開催し、コンドームを普及。年間の人口増加率は、1974年の3.3%から2000年には0.8%まで低下。一家族あたりの子どもの数も、平均7人から2人以下に激減。

・貧困層向けの農機具を販売するキックスタート。この事業を通じて新たに興された小規模事業の数は、毎月800社を超える。これらの事業を通じ、年間4.5億の利潤と賃金が、3.5万人の雇用が生まれた。ケニアのGDPの0.6%を占めている。

・アイガモ農法を開発した古野。農法についての解説書は世界中で売られ、その農法は7.5万軒以上の農家に広がった。

・ワンワールド・ヘルス。アメリカ発の非営利医薬品企業貧困層に多く発症する「忘れられた感染症」を治療する薬を創る会社。多くの営利企業は、利益がでないためそうした薬を開発しない。

・インドのオーロラボ。眼内レンズの世界最大メーカーの一つ。従来150ドル程度していたレンズの価格を、2〜4ドルまで低下。多くの貧しい患者が白内障手術を受けることができ、視力を回復して仕事に復帰できるようになった。補聴器ビジネスでは、1,500程度するものを、50ドルのコストで製造している。

・アメリカのファースト・ブック。低所得者世帯の子どもたちに本を提供するNPO。彼らの活動によって、「読書に興味がない」子どもは43%から15%に激減し、「とても興味がある」と答えた子どもは26%から55%ヘと倍増。

・オートバイで保険サービスを提供するライダーズ・フォー・ヘルス。貧困地区では交通手段がないため、多くの人が見放されている。オートバイのおかげで、遠隔地を支援者が訪れる頻度は4倍以上に。ジンバブエのある地区では、マラリアの死亡率が20%減少。

・バイオテクノロジーのキャンビア。生命科学分野のオープンソース化を進める世界的リーダー。特許データの検索サービス、オープンソース化の基盤整備など。


というわけで、ボリュームたっぷりの名著です。かなりハードで読み応えありますが、体系的にまとまっており「社会起業家」について知るならかなりおすすめの本です。

事例も多く、どれもエキサイティング。こういう発想でビジネス創れる人たちはほんとすごい。



社会起業家本はどれも面白いですが、特にクオリティが高いのはこちら。


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