こんにちは、イケダハヤトです。 「どうやれば『やりたいこと』を見つけられるんでしょうか?」という質問を受けました。
前回の記事では「好きを仕事にする」ことの重要性について語りました。ざっくりまとめると、
- 好きなことを仕事にしないと、成果を出せる人材になれない。
- 人間が「嫌々」こなすような仕事は、ほとんどロボットに奪われる。
- 「好きなことを仕事にする」は理想論ではなく、生存戦略。
なんて感じ。「好きなことを仕事にするなんて甘いこと言ってるんじゃない」とか言っている人のほうが、ぼくからしたら「甘い」ですよ。「好きじゃないこと」を仕事にして、生きていけると思ってるんですか?w 甘すぎ!
ここまでがおさらいで、よくある質問・相談として「好きなことがそもそもわからないんですが、どうやって見つければいいですか?」みたいなものをいただきます。
やりたいことを見つけるプロセスを、整理して考えてみましょう。
前提:子どもの頃は知っていた。
「好きなことがわからない」というのは変な話で、子どもの頃は、そんな人も好きなことがあったはずです。よほどねじ曲がった親に育てられていれば別ですが、「好きなこと」を存分に楽しんでいた時代があったはずです。
ぼくの場合は「インターネット」が、好きなことでした。シンプルに言えばオタクです。幸いにして、そういう情熱を持ち続けることができたので、今もこれを仕事にしています。中学生の頃から、同じことをしてますからね……。
問題の本質は、大人になるに連れて「好きなこと」に対する情熱を失ってしまうことです。
それは様々な圧力です。
「好きなことを仕事にするなんて、無理だ」という自分の諦め。
「好きなことを仕事にするなんて、夢物語だ」という親の指摘。
「好きなことを仕事にするなんて、甘くない」という世間の声。
まぁ、そういうものに打ちひしがれて、人は「大人」……もとい、立派な「労働者」になっていくわけですね。
ぼくの場合は、親がいい感じに放置してくれたので、情熱の火を消さずにここまで生きてこれました。学校行かずにオンラインゲームとかやってた時期もありますが、特に何も言われなかったんですよねぇ。ほんと、今になって感謝ですな。
というわけで、「好きなことが見つからない」という人は、「その芽を育ててこなかった」ことに気付きましょう。今からでも遅くないので、「好きなこと」を育てていくべし。
1. 自分の人生を振り返る
まず。 「やりたいことがない」というのは、基本的にウソです。 色々な理由で「やりたいことができない」のはありえますが、完全に「やりたいことがない」という人はいません。ここから始めましょう。 ・子どもの頃、得意だったことはないでしょうか? ・仕事も学校も家族も友人も、いったんゼロにして考えたとき、何をやりたいと考えますか? ・自分がいちばん生き生きしている瞬間は、何をしているときですか? ・他人から喜ばれて嬉しかった、という体験はありませんか? ・あなたは最近、何かについて怒りましたか。それは、どんなことについての怒りでしたか? ・逆に「やりたくないこと」はなんですか?それは、あなたの「やりたいこと」の裏返しかもしれません。 ……などなどの問いに向かい合ってみると、おぼろげながら「あぁ、これはやりたいことかも…」といったことが出てきますよね。 ここでのポイントは「何もやりたくない」というのも「やりたいこと」だ、ということです。やりたくないことをリストアップするだけで、あなたが望む生活が出てきますよ。 ぼくも「サラリーマンはやりたくない」ということが、「やりたいこと」のひとつです。なので、高知に引きこもってブログを書く生活を選びました。東京は疲れますからねぇ。 究極、「やりたくないことをしたくない」というのが、ぼくの「やりたいこと」です。これを実現するために、日々奮闘しております。最近はだいぶ、やりたくないことから離れることができました。
2. 強みを知る
続いて、あなたが生まれ持った強み、才能について理解を深めましょう。 あなたをよく知る他人に、「ねぇ、わたしの強みってなんだと思う?」意見を求めてみるのもいいでしょう。自分では気づいていない強みや特技が明らかになると思います。 特に、自分を卑下してしまうタイプの人は「私に強みなんかないです……」とか、悪いサイクルににハマっちゃうので、他人の意見を聞くことは大切。 あとは、自分の強みを診断してくれる、リクナビネクストの「グッドポイント診断」もおすすめです。会員登録をすれば、自分の強みを無料で判断することができます。ちなみにぼくは「独創性」「決断力」なんかがでました。 新品の書籍を買う必要がありますが、「ストレングス・ファインダー」もおすすめです。これはほんっとーによく当たる診断で、もはや気持ち悪いレベル。人生の早いうちでこの診断を受けておくと、だいぶ決断力が増すと思います。 関連記事:妻にストレングス・ファインダーをやらせたら、当たりすぎて爆笑。 もひとつおまけに、「認知特性」の診断も受けてみてください。こちらも書籍を買ってテストができます。ぼくは「聴覚言語優位」という診断になりまして、ブロガーという仕事が自分に合っていることを確信しました。 関連記事:「才能」とは何なのか。それは「認知特性」です。さぁ、「風鈴」を想像してみてください いろいろ書きましたが、やりたいことを見つめるためには、自分の強みを「客観的に」知ることが重要だ、ということです。自分の力だけで強みを知ることは難しいので、他人の尺度から自分のあるべき姿を浮き上がらせていきましょう。
3. とりあえずやってみる
さて。 おぼろげにでも、やりたいことが見つかったら、とりあえず手を出してみましょう。ここができない人が多すぎますね。挑戦することができないから、結局「やりたいことが見つからない」という話になってしまううのです。 簡単ですよ。 「音楽をやりたい」と思ったのなら、週末の時間を使って、まずは3時間、楽しんでみましょう。 「本を読みたい」のなら、休みを取って、丸一日読書してみましょう。読書会を開催してもいいでしょうね。 「サラリーマンをやりたくない」のなら、何でもいいので、ネットを使って自分で何か商売を始めてみましょう。今は簡単にお金が稼げる時代です。 関連記事:「ネットで稼ぐ」は難しくない!……月収1〜2万円ならね。 「とりあえずやってみる」ことがなぜ重要か。 それは、「やってみたら、自分がやりたいと思ったことが、実はそれほどやりたいことではなかった」ということが明らかになるからです。ぼくなんか、この繰り返しですよ。やってみないと、やりたいかどうかが、わからないんですね。 とりあえず30時間くらいやってみて、「あれ、これは自分にはやっぱり向いてないかも…」と思うのなら、それは本心からやりたいことではない可能性が高いです。 逆に、「これなら1万時間でもできるな…」と思えるようなら、それは大切にすべき「やりたいこと」です。そうやって検証を重ねて、自分に対する理解を深めていきましょう。
4. 誰かの役に立ってみる(成功体験を得る)
次に、とりあえず始めた「やりたいこと」をもって、誰かの役に立ってみましょう。 ここは難しい一歩ですが、必要なジャンプです。 音楽がやりたいと思うのなら、その音楽をもって、誰か近しい人を喜ばせてみましょう。家族や友だちのパーティで演奏してみてもいいし、抵抗があるのなら、ネットで演奏動画をアップしてみてもよいでしょう。 「サラリーマンは嫌だ」と思うのなら、同じようにサラリーマンが嫌だと思っている人のために、彼らが役に立つであろう情報を提供しましょう。 たとえばクラウドソーシングサイトで仕事を受注し、その結果を「クラウドソーシングで脱サラできるか試してみた」というブログ記事にまとめてみる、影響を受けた本を「脱サラを志す人が読むべき3冊の本」としてまとめてみる、など。 専門性が十分に高いのなら「ストリートアカデミー」のようなサイトを使って、講師業を始めてみてもよいでしょう。お金を取ることもできるので、いい副業にもなります。 「これが自分の『やりたいこと』である」という確信を得るためには、他者から肯定されるステップが必要であることを理解しましょう。 自分のやりたいことが他人の役に立つものであることを確信できたとき、人は「やりたいこと」に打ち込む勇気を得られ、さらに「やりたいこと」を深めることができるようになるんです。 誰からの承認も得られない状態では、人は走り続けることはできません。承認はガソリンのようなものです。そのために、一歩を踏み出して、恥をかいて、他者に感謝される経験を得ていきましょう。
5. 市場を見渡し、自分を分析し、最適化していく
より効率的に人々に喜んでもらうために、市場と自分の能力を分析し、最適な場所に移動していきましょう。 たとえばあなたが「パンづくり」が好きだとします。友だちや家族にパンをつくったところ、「これはプロ級だよ!」と、とても喜ばれ、あなたは「これが自分のやりたいことかも…!」と小さな確信を得ます。 しかし、「パン屋を開業する」というのは自分の能力的に見ても、また、市場の競争性からいっても、それほど現実的だとは思えません。 そういうときは、あえてアマチュアだからできる「場所」に移動しましょう。 それは具体的にいえば、「家族向けのパンづくりワークショップを開催する」「素人でもできるパンづくり講座を週末に開催する」「イベントなどで自家製パンの出張販売をする」「パンづくりの方法を教えるブログを開設する」といった選択肢になるでしょう。 これらの選択肢なら、パン屋を開業するほどの能力は求められません。 また、同じことをやっている人も少ないため、成功体験も得やすくなります。 4と5のステップは、延々と繰り返すことになります。 そうして能力が高まり、できることが増えていけば、さらに多くの成功体験を得られるようになり、「やりたいこと」にまつわる確信は強化されていきます。「わたしはこれが好きだし、しかも、人が求めているんだ!」と。
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6. 道を究めることの面白さに気づく
「やりたいこと」に取り組む時間が、だいたい5,000時間くらい(一日5時間を約3年)を超えてくると、「道を究めること」それ自体が面白くなっていきます。 上のパンづくりの人を例に挙げれば、あまりにも奥深いパンの道にただひたすら魅了され、自分の全人生を掛けても、この道を究めたい、と願うようになるのです。もはや、彼・彼女に他者からの承認は必要ありません。 この境地までくると、「やりたいこと」は揺るぎないものとなります。それをやり続けるために、あらゆる方面で努力をするようになります。 「求道者」となれば、当然自分の能力も高まり、市場の分析能力も高まります。その意味で、最終的なゴールは「求道者」になることだと思ってよいでしょう。
まとめると、以下のステップとなります。 1. 自分の人生を振り返る 2. 強みを知る 3. とりあえずやってみる 4. 誰かの役に立ってみる(成功体験を得る) 5. 市場を見渡し、自分を分析し、最適化していく 6. 道を究めることの面白さに気づく 特に大切なのは、「3. 誰かの役に立ってみる(成功体験を得る)」です。つまり、自分独りでは決して「やりたいこと」は明確にならないのです。そのことに気づかないと、「やりたいことが見つからない…」という状態から抜け出すことができません。勇気を出して、市場に飛び出し、他者と関わりあいましょう。 で、実は、これはぼく自身が経験したプロセスそのものだったりします。概ね正しいと思われるので、ぜひ参考にしてみてください。
「生きるために働く」から抜け出す。
「好きなこと」の芽は、そう簡単に育ちません。
もっとも必要で、もっとも難しいことですが、まずは「生きるために働く」という状況から脱出することです。
お金がないと生きていけない。生きていくために、お金を稼がないといけない。毎日働いて、ようやく生きていける。あぁ、お金がほしい……。
みたいな状況では、まぁ、どうひっくり返っても「好きなこと」の芽は育ちません。まずは「余裕」を持つことからです。
具体的には、100〜200万円くらい貯金をして、実家なり、ど田舎なり、「生活コストのかからない場所」に自分を移動させましょう。
「1〜2年間、働かないでいい」という状況を作れば、人は自然と「自分は何が好きなのか」「好きなことを育ててみよう」という方向に帆を進めることができます。ずっと引きこもってるのは苦行ですから。
「それができたら苦労しない」という声も聞こえてきますが、そうなんですよ。「1〜2年働かないでいい」という状況を作ることが難しいから、多くの人が「好きなことがわからない」んです。
本来なら、「働かなくていい」子どものうちに、芽を育てておくべきなんですね。とはいえ過去は返ってきませんから、なんとかして「余裕」を捻出しましょう。話はそれからです。
尊敬できる人と働く。
「貯金をして自分探しをしろ」という方向性は間違いないものですが、お金を得ながら「好きなこと」をクリアにしていく方法もあります。
ひとつ言えるのは、「尊敬できる人たちと働く」ことの大切さです。
働く環境によっては、自然と自分の居場所・役割を実感することができ、それが「好きなこと」に変わっていくことがあります。
尊敬すべき人々は、あなたの強みを見抜き、あなたに役割を与えます。
「あなたはコツコツとした作業が得意だから、事務作業をお願いします。業務フローが見えてきたら、それを仕組みかして、会社を効率化してください」といった具合で、「道筋」を示すことができます。
それがあなたの強みにあった仕事なら、あなたはそれなりの成果を出すことができるでしょう。
もちろん彼らは、そんなあなたを褒めて伸ばすことも忘れません。会社のために、あなたのため、あなたの能力を伸ばすことに心血を注いでくれます。
あなたはいつしか、会社のなかで「役割」を担うことになります。
「数字」を通して、自分が活躍している実感を抱くことができます。
おめでとうございます!
「好きなことがわからなかった」あなたも、次第に「この仕事と会社なら、私は好きと言える」と自信をもって断言できるようになりました。
「人」で会社を選ぶ。
転職のポイントとしては「経営者で会社を選ぶ」ことでしょう。その意味で、大企業はあんまりおすすめしません。せっかく入った会社でクソ上司に当たったら、好きなことを育てるどころかうつ病になりますから。
というわけで、ぼくのおすすめはベンチャー企業・中小企業への転職。「この社長と一緒に働きたい」という思いを抱くことができる会社に出会えたら、どんな業務内容であれ、突っ込んでいくのをおすすめしたいですね。
ベンチャー企業への転職なら、フェイスブックベースのスカウトサイト「Switch.」、IT企業に強い「ワークポート」、気軽に社員に会いに行ける転職サイト「Wantedly」あたりがいいでしょうね。特に、スカウトサイトの「Switch.」は登録して情報を入力しておくと思わぬ企業からお声がかかるかも。いい仕組みですね。

結局は、環境次第。
好きなことを自分で見つけるのは、無理ですよ。自力ではなく、ここでは「他力」が必要です。
生活と心に「余裕」を取り戻し、自分の「芽」を育てることを始めましょう。
そして、あなたの芽に栄養を与えてくれる人たちに囲まれましょう。「ドリームキラー」という言葉がありますが、余計なところで足を引っ張られると、伸びるものも伸びなくなります。
大切なことなので繰り返しですが、こういうものは、自分ひとりで見つけられるものではありません。
自分ができることは、「短期間でいいので経済的な余裕を得ること」。
そして「諦めずに環境を模索すること」です。
(by イケダハヤト)
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こちらは「努力」という切り口。人生に迷っている人には参考になるはず。
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面白いテーマなので、関連する記事も書きました。こちらは無料で読めます。 関連記事:「好きなことを仕事にする」を諦める人は、ロボットに仕事奪われるよ。んで、貧困になるよ。 : まだ東京で消耗してるの?
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