賛否両論?イケダハヤトが物申す

前科44犯の障害者。マスメディアが隠蔽する「触法障害者」問題を知っていますか

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(本)山本譲司「累犯障害者」―福祉の課題を告発するノンフィクション

福祉の課題を暴いたノンフィクションとして評価の高い一冊。かなりショッキングな内容も含まれています。読書メモをご共有。

 

「累犯障害者」の現実

・秘書給与詐取という申し開きのできない罪を犯した私は、一心での実刑判決に従い、2001年6月、刑務所に服役した。(中略)この寮内工場での私は、刑務官の仕事をサポートする指導補助という役目を命じられていた。生涯を抱える受刑者たちに作業を割り振り、日常生活においても、その介助をするという仕事だ。

・「福祉の方で何とか支えられなかったんだろうか。こんな人達を刑務所に押し付けられても困るんだが…」刑務官たちも、彼ら障害のある受刑者たちの処遇に苦慮していた。

・ある日、満期出所を目前にした受刑者の一人が言った。「山本さん、俺達障害者はね、生まれた時から罰を受けているようなもんなんだよ。だから罰を受ける場所は、どこだっていいんだ。どうせ帰る場所もないし…。また刑務所の中ですごしたっていいや」「俺ね、これまで生きてきたなかで、ここが一番暮らしやすかったと思っているんだよ」。

・通りがかりの女性を知的障害者が殺害した「レッサーパンダ事件」。犯人は父親から折檻を受けていた。事件の1年2ヶ月後、障害者支援グループの支援の中で、父親も知的障害者であることが判明した。妹は末期癌に冒されるしていた。山口被告が事件を起こす度に、福祉行政との接点はあったはずである。しかし、保護観察所から福祉への橋渡しは、何一つされなかった。

・「おいお前、ちゃんとみんなのいうことを聞かないと、そのうち、刑務所に打ち込まれるぞ」そう言われた障害者が、真剣な表情で答える。「俺、刑務所なんて絶対に嫌だ。この施設に置いといてくれ」。悲しいかな、これは刑務所内における受刑者同士の会話である。かくのごとく、私が獄中で出会った受刑者の中には、今自分がどこにいて何をしているのかすら全く理解していない障害者がいた。

・宇都宮・誤認逮捕事件。知的障害を持つ男性が、取り調べの中で誘導され、やってもいない罪を「自供」させられたいた。真犯人が見つかり、無実であることがわかった。男性は重度知的障害と認定され、親族の要望によって「閉鎖病棟」に入院させられた過去がある。甚だしい人権侵害が行われている場所で「全国の精神科病院1,662箇所で、身体で紐を縛る「身体拘束」や「隔離」を受けた患者が一日平均13,000人に上る」とされている(2005年10月、厚生労働省調査)。薬物の治療が必要ない知的障害者が、精神病の薬を飲み、薬漬けになっている現状。男性お「こんなに薬飲まされてたんだから」と弁護士に対して語っているらしい。さらに、養子縁組をした養父はヤクザだった。養父は6人の知的障害者と養子縁組をし、タコ部屋の後時アパートに彼らを詰め込んでいた。すべての障害者年金及び生活保護費は、養父が管理した。

福祉の限界とこれから

・結局、触法とラベリングされた障害者は、出所後の社会に居場所は用意されておらず、何回も何回も服役生活を繰り返してしまう。知的障害のある受刑者の7割以上が刑務所への再入所者であり、そのうち10回以上服役しているものが約2割を占める。言い換えれば、大方が無銭飲食や置き引きといった軽微な罪によって服役している。

・大手メディアの報道姿勢によるところも大きい。障害者による犯罪が報道されてこなかったこともあって、多くの触法障害者が「この社会にはいない者」として捉えられている。障害者が起こした犯罪そのものをマスコミが隠蔽しているため、多くの福祉関係者は、近辺に触法障害者が現れたとしても、彼らを極めて特異な存在として受け取り、福祉的支援の対象から外してしまうのだ。

・触法障害者者の中で、かろうじて再犯者になることを免れている者も「路上生活者」「ヤクザの三下」「閉鎖病棟への入院」、そして「自殺者」「変死者」になっていたりと、それは、あまりにも切ない現実の数々だった。

・内閣府が発行している「障害者白書」の平成18年版によれば「現在、日本全国の障害者数は約655万9千人」となっている。知的障害者の総数は45万9千人とされているが、この数字は非常に疑わしい。人類における知的障害者の出生率は全体の2%から3%といわれている。だが45万9千人だと、総人口の0.36%にしかならない。欧米各国では2%から2.5%と報告されている。

・知的障害者の中でも、その8割以上を占めるといわれる軽度の知的障害者には、福祉の支援がほとんど行き届いていない。障害が軽度の場合は、あえて障害者手帳を取得しないケースも多くなる。現状では、軽度知的障害者が手帳を所持していても、あまりプラスはなく、単なるレッテル貼りに終わってしまうからだ。こうして数多くの知的障害者が、生まれながらの障害を抱えていながらも、福祉と接点を持つことなく生きているのだ。

・知的障害者に対して「得体のしれない人間は、得体のしれないことをやらかしてしまうのではないか」というような思いがあるとすれば、それは全くの見当違いである。私がいま関わっている知的障害者の多くは、被害者になりこそスレ、加害者になるような人たちでは絶対にない。

・本書の出版後、2009年の4月には「地域生活移行個別支援特別加算(保護観察所連携加算)」という制度が、2009年の7月には服役団塊から福祉施設探しなどの支援にあたる「地域生活定着支援センター」が、78箇所の刑務所すべてに、民間の社会福祉士を常勤体制で配置することが決まった。

本書の出版をきっかけにして、「累犯障害者」で提示された課題は解決へと一歩進み始めたということだけは、救いを感じます。

私達の社会のあり方について、強く考えさせられる一冊です。一体自分ができることはなんなんだろう、と悶々と考えてしまいました。今のところは、僕はやはり課題解決に向かって活動するたちに対して、「伝える支援」を行なっていくのが役回りなんだと思っています。NPO/福祉施設の情報発信を無償でお手伝いしておりますので、お気軽にご連絡下さい(nubonba@gmail.com)。

 

2013年7月追記。

三連休の最後は、シンポジウムに参加して、前々から関心があった「触法障害者」の問題について勉強してきました。朝9:30〜17:00という長丁場!知らない世界で刺激をいただけました。

 

「触法障害者」問題を知っていますか

「触法障害者」という言葉、聞いたことがある人はかなり少数派でしょう。逮捕され、刑務所で時間を過ごした元国会議員の山本譲二さんが、「獄窓記」「累犯障害者」で告発したことで世に出てきた問題です。

山本氏は国会議員時代に、公設秘書給与の詐取問題で逮捕されました。逮捕とはいえ、秘書給与を事務所経費捻出に使うこと自体は、当時永田町では「常識」だったとか。判決に対する大方の意見も「執行猶予付きだろう」と楽観的なものが多かったのですが、判決は予想外の執行猶予の付かない「懲役一年六ヶ月」の実刑判決。

裁判長の判決文の朗読は、淡々と続けられている。判決理由についての説明をしているようだ。私の耳に入ってくる裁判長の声は、もはや、言葉ではなく、単なる音にすぎなかった。しかし、決して放心状態に陥っていたわけではない。不仕事、裁判長が下した量刑に対する不満は感じていない。それよりも、執行猶予を信じて疑わなかった自分自身の浅はかな了見を恥じた。

控訴することなく、刑に服することを決めた山本氏は、刑務所の中で「寮内工場」の「指導補助」に任命されます。

「でも山本さん、大変ですよ、寮内工場は」
彼(指導補助)は、哀れむような顔で、私を見ている。
「寮内工場っていうところがあるんですか。初めて聞く工場名ですね。そこは、そんなに大変なところなんですか」
「大変なんてもんじゃないみたいですよ。なんせあそこは、『刑務所の中の掃き溜め』なんて言われてて、一般工場には置いとけないキチガイやカタワが集まってるところですからね。障碍者だらけですよ」

寮内工場で山本氏は、認知症、知的障害、自閉症、精神障害など、障害を持った方々の介助を行うことになります。

ショッキングですが、山本譲二さんは刑務所の中でこんな言葉を聞いたとか。

俺さ、これまでの人生の中で、刑務所が一番暮らしやすかったと思ってるんだ。誕生会やクリスマス会もあるし、バレンタインデーにはチョコレートももらえる。それに、黙ってたって、山本さんみたいな人たちが面倒を見てくれるしね。

(中略)ここは、俺たち障害者、いや、障害者だけじゃなくて、恵まれない人生を送ってきた人間にとっちゃー天国そのものだよ

(本)山本譲司「獄窓記」—投獄された元衆議院議員が刑務所で見たものとは

「触法障害者」問題。ざっくり言うと、地域社会で居場所をなくした障害者の方が、福祉につながることができず、そのまま犯罪者として「刑務所を居場所にしてしまう」問題です。シンポジウムでは、44回逮捕され、50年近く刑務所で人生を過ごした障害者も報告されています。

受刑者の25%程度は知的障害の疑いがあるという衝撃的なデータも出ています。

平成14年に、新しく刑務所に入った30,277人のうち7,079人、パーセンテージにしますと23.4%の者が、CAPASによる知的障害者の基準になる69以下がやはり同じように23.4%いる。同じように平成15年の新受刑者3万4,351のうちの6,959人、22.2%。それから平成16年の32,090人のうちの7,176人、言い換えれば23.3%がやはり69以下である。

1.わが国の矯正施設における知的障害者の実態調査

 

さらに、取調べにおいても、コミュニケーションに障害がある人は不利になります。シンポジウムの主催者の一人でもある、郵便不正事件で冤罪となった村木厚子さんは「障害がある人が取調べを受けることは、言葉が通じない外国で取調べを受けるようなものです」と語っています。

こうした服役中の経験をもとに、山本さんは「累犯障害者」の中で、刑務所が障害者にとっての「終の住処」になっている現状を指摘することになります。国のために働いた議員が逮捕され、刑務所の中の経験を生かして、いっそう世の中への貢献を強める、というのはなんともドラマチックというか、皮肉というか、不思議な感傷に浸ってしまいます。

「地域社会で居場所をなくした障害者が、刑務所をよりどころにしている」という、かなり理不尽な社会問題なので、最近になって解決の動きが高まっています。今回のシンポジウムでは、多種多様な取り組みが紹介されていました。詳しくはまた別の記事にて。

 

加害者は被害者でもある

私自身、服役するときは、刑務所の中にはどんな悪党がいるのかと戦々恐々としていたが、実際は障害のある人で溢れていた。刑務所が福祉の代替施設になってしまっていたのだ。

『獄窓記』や『累犯障害者』を出版するたび、福祉関係者から「まずは被害者になる障害者のことを書きなさい」と言われたが、もしかしたら彼ら塀の中の障害者は、「社会に居場所がないがゆえに受刑者に成り果ててしまった」という意味で、世の中における最大の被害者かもしれない。社会からもっとも排除される人たちだ。

「累犯障害者」問題においては、本来掛かるべき福祉の網から漏れ、社会から排除された結果、「生きるために」犯罪に手を出してしまった障害者たちの存在が語られます。驚くべきことに、さい銭泥棒や無銭飲食、万引きを繰り返した結果、人生で44回、刑務所に入った障害者もいるのです。

彼らは表層だけ見れば「加害者」ですが、内実を詳しく見れば、文句なしの「被害者」です。「犯罪者」というるレッテルを貼って社会から排除してしまうと、その被害者性を見落とすことになります。

 

この種の「加害者が、実は何らかの被害者でもある」という状況は、累犯障害者問題に限らず、多様な場面で見受けられるものです。

たとえば職場にいるめんどくさい上司。何をやっても部下を叱責するばかりで、人望はゼロ。部下をいじめるのが趣味だとしか思えない。

たとえばネットで誹謗中傷を繰り返す匿名アカウント。特定のユーザーに長年粘着し、あることないこと流布します。業務妨害で訴えてもおかしくないレベル。

たとえばいじめを繰り返す子ども。ターゲットの子どもを執拗に攻撃し、学校に来れなくすることに力を注ぐ。ターゲットが自殺してしまえばいい、とすら願っている。

 

彼らのような加害者は、得てして、何らかの被害者でもあります。

ぼくに「死ね」「消えろ」などと絡んでくる匿名アカウントの方々なんかも、プロフィールとツイートをよく見ると、何らかのストレスで心を病んで療養中であることがわかったりします。

なんだかヒロイックで気持ちわるいですが、そういうときは甘んじて彼らの攻撃を受け入れるようにしています。その攻撃は、彼らにとって何らかの癒しにもなっているのでしょうし。

 

終身刑受刑者の更生プログラムを描いた名著「ライファーズ」でも、同様に加害者の持つ被害者性と、それに気づくことの重要性が指摘されています。

「ヤク中」「犯罪者」「極悪人」というレッテルを貼られたレジデントたちの多くが、実はかつての「被害者」だったわけだが、フアンを含むレジデントのたちの多くが、それを認めたり、人に知られたりすることに、強い抵抗感を抱くからである。

アリス・ミラーも指摘しているように、辛い記憶に蓋をして、被害自体をなかったことにしたり、自分のためを思って親は自分を殴ってくれたと歪んだ解釈をしたり、もしくは子ども時代を完全に美化して生き延びている人がいかに多いか。

 

被害者性があるからといって、加害者の罪が帳消しになるとは思いません。が、少なくとも加害者が今後の人生をより良く生きていくために、被害者性についての何らかの配慮は必要でしょう。

累犯障害者問題は、まさにそうした配慮の欠如によって生まれた悲劇です。誰かが罪を犯した障害者たちの被害者性に気づき、何らかのケアを提供していれば、犯罪を繰り返すこともなかったでしょう。

 

マスメディアが隠蔽する「触法障害者」問題

そんな大きな課題である「触法障害者」問題ですが、一般的にはあまり知られていません。マスメディアで報道されることも滅多にありません。これは一体なぜなのでしょうか。

シンポジウムの冒頭で基調講演をなさった、長崎新聞記者の北川亮さんは「メディアが構造的に隠蔽してしまう」問題を指摘しています。

 

新聞社には、警察から「報道資料」として、日々「誰が、どんな罪を犯して逮捕されたか」という情報が伝えられます。新聞社はその情報を元に、警察や関係者に取材をして、記事を書いていくわけです。

しかし、すべての犯罪が新聞記事になるわけではありません。たとえば「万引き」のような小さな犯罪は、わざわざメディアは報道しないわけです。

問題はここにあります。触法障害者の大部分は、メディアに報道されるような大きな罪ではなく、さい銭泥棒や万引き、無銭飲食といった、小さな罪で捕まります。彼らは居場所を失い、金銭も失い「食うに困った」果てに、盗みを働くわけです。

報道資料には確かに彼らの名前・罪状は掲載されていますが、それは一見しただけでは「ネタ」になりません。メディアは構造的に、小さな罪を繰り返す障害者たちを見落としてしまうのです。北川さんいわく、後で調べてみたら、取材をした触法障害者たちの名前は、すべて報道資料として新聞社に届いていたそうです。

 

世の中には、触法障害者以外にも、こうしてメディアが構造的に見落としてしまう問題があるのでしょう。その意味でも、ぼくら個人メディアができることは多いと思われます。

 

この問題については、以下の書籍が詳しいです。長崎で取り組まれている最新の取り組みについても、詳しく収録されています。

触法障害者問題を告発した原点である「獄窓記」もおすすめ。歴史に残るノンフィクションです。

「獄窓記」「累犯障害者」ともに、多くの人に手に取ってもらいたい良著です。

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