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「死ぬまで働く」時代の「カリヨン・ツリー型」キャリアについて

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ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図」という書籍で取り上げられていて、とても納得できた部分をピックアップ。


仕事に「終わり」がなくなるから、小休止を挟む

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photo credit: clarkmaxwell via photo pin cc

カリヨン・ツリー型のキャリアを築く

今後主流になるのは、いくつもの小さな釣り鐘が連なって職業人生を形作る「カリヨン・ツリー型」のキャリアだ。精力的に仕事に打ち込む期間と、長期休業して学業やボランティア活動に専念したり、仕事のペースを落として私生活を優先させたりする期間を交互に経験し、ジグザグ模様を描きながら仕事のエネルギーや技能を高めていくのだ。


特に印象的だったのが、この「カリヨン・ツリー型キャリア」の話。

僕自身、フリーランスなので定年退職はあり得ません。今後もライターをやっていくつもりなので、恐らく死ぬまで書き続けます。

ただ、死ぬまでフル稼働というのもやりたくありません。家族との時間も大切にしたいですし、旅行や読書をして見聞も広めたいです。学問の道にも入ってみたいと常々思っています。そもそも、そういう余裕を失ってしまっては、ライターとしての能力も磨かれない気もします。

そんな志向を持つフリーランスは、自然とジグザグ模様の「カリヨン・ツリー型キャリア」を歩むことになります。実際僕自身も、最近メンタルの耐久力が落ちてきているので、ギアを落としつつ仕事をしています。


「カリヨン・ツリー」を実現する3要素

ただ、こうした「カリヨン・ツリー」を実現するためには、

1. それなりの貯蓄
2. その気になれば、労働市場にいつでも参入できるだけの能力・人的ネットワーク
3. ダウンシフト(プチ休業)期にもある程度の収益が入るビジネスモデル

が求められるでしょう。

難しいのは、ダウンシフトしてそのまま落ちて労働市場に戻れなかったら、お話にならないことです。そもそも「2.」があれば苦労しないよ!という感じなので、「カリヨン・ツリー」は、一部の超ノマドクリエイティブクラスに限られた贅沢で、それほど一般的な選択肢にはなり得ないかもしれません。


「死ぬまでフル稼働で働く」という暗い未来

「カリヨン・ツリー」というコンセプトの裏にあるのは、いつでも換金できる、高い専門性とネットワークの無い人材は、死ぬまでフル稼働で働く羽目になる、という悲壮な現実でしょう。

僕ら世代にとって、「老後は年金で暮らす」なんてことはありえない話です(そもそも年金は満額貰えても生活費には足りない、つまり「年金生活」は「ある程度貯蓄があること」が前提なので、あながち誇張ではないでしょう)。

「企業年金」「退職金」なんてカルチャーも、僕が還暦を迎える頃には遠い過去になっているでしょう。よほどの資産でもない限りは、僕ら世代にとって「死ぬまで働く」は前提だと考えています。

「死ぬまでフル稼働で働く」ことを避けたいのなら、出口は用意されていない僕たちは、自分で働くペースを調整していくことになります。そのためには、貯蓄をしたり、換金可能なスキルを養ったり、ネットワークを耕したりする必要があるでしょう。


好きな仕事、創造性を発揮できる仕事

そんな未来を踏まえ、「ワーク・シフト」の中では、「好きな仕事を選ぶ」ことの重要性も説かれています。

未来が予測通りになる保証がないことを考えれば、自分が好きなこと、そして、情熱をいだけることを職業に選ぶのが賢明だ。ましてや70歳代になっても働き続けるとすれば、本当に楽しめる職業を探したほうがいい。
(中略)
未来の世界では、知識と創造性とイノベーションに土台を置く仕事に就く人が多くなる。そういう職種で成功できるかどうかは、仕事が好きかどうかによって決まる面が大きい。自分の仕事が嫌いだったり、あまり意義がないと感じていたりすれば、仕事で創造性を発揮できない可能性が高い。


とはいえ、好きなことを仕事にすることは、そう簡単ではありません。本書でもその難しさは言及されています。でも、死ぬまで働くことを考えたら、やっぱり好きなことを仕事にしておいた方がいいわけです。好きなことを仕事にできれば、「カリヨン・ツリー」を実現する3要素も達成しやすくなるでしょう。

でもやっぱり、好きなことを仕事にするのは色々大変なわけです。例えば僕自身、「書く」という「好きなことを仕事に」していますが、日々自分の未熟さと向き合わざるをえないため、心労が絶えません(この文章もなんと読みにくい記事か…)。


というわけで、「ワーク・シフト」は、充実したデータと冷静な筆致のもと「で、あんたはどうするの?」という痛烈な問いを投げかけてくる本です。

360ページと分厚い本なので、刺さる部分は人によって変わってくるでしょう。ぜひ手に取って、ご自身の「働き方の未来」を考えてみてください。


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