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(本)ポール・アダムス「ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは”親しい仲間”」

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ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」

ポール・アダムス 日経BP社 2012-07-26
売り上げランキング : 3211

by ヨメレバ

テック系書籍の邦訳で素晴らしい仕事をなさっている日経BPさんから「Grouped」の邦訳が出ました。早速献本を頂いたので読書メモをご共有。


「グループ」に注目せよ

・ところがこの「インフルエンサー」に注目するという発想は、世界がどのように動いているかという事実よりも、どのように動いてほしいかという期待に基づいたものだ。確かにインフルエンサーのような人物が存在すれば、マーケティング活動はずっと楽になるだろう。しかし最近の調査によって、大勢の人々に影響を与えられるような人物は、非常にまれな存在であることが明らかになっている。

・「インフルエンサー」の発想を離れ、仲の良い友人たちが形成する小規模なグループに注目し、マーケティング活動を行う時代が始まろうとしている。この変化こそ企業のマーケティング担当者が注目しなければならないものであり、次の10年の中心的テーマとなるだろう。

・私たちは「親しい人々で構成された少人数のグループ」と頻繁にコミュニケーションをとる。そのためブランドに関する会話についても、そのおよそ半分が、家族など身近な人々との間で交わされている。またブランドに関する会話のうち、71%が対面で、17%が電話を通じて、9%ガオンライン上で行われる。

・ツイッターを対象に行われた調査によって、ひとつのメッセージが広範囲に伝わるというのは非常にまれな状況であることが確認された。7400万件のツイートを分析した結果、数千回のリツイートが行われたツイートは数十件だけであり、1万回リツイートされたのはほんの数件しか存在しないことが判明したのである。

・影響を受けるのは2人の仲介者を通じてつながる人物まで。あなたの友人の友人の友人が何らかの行動をとると、それが友人の友人に影響し、さらにそれが友人に影響し、最終的にあなたへと伝わる。(中略)一方で、友人の友人の友人より先の世界にいる人物は、ほとんど影響力を持たなくなることも確認された。

・一般的にソーシャルネットワークには、次のような特徴がある。
・最も親しい人々のグループには、5人ぐらいの人物が存在する
・次に親しい人々のグループには、15人ぐらいの人物が存在する
・定期的に会う機会のある人々は50人ぐらいであい、彼らの近況もほぼわかっている
・安定的な関係を築くことができるのは150人ぐらいが限度である
・何となく知っていて名前もわかる、というような「弱い絆」でつながっている人物は500人ぐらいである

・人々が何千年もの間、オフラインで行ってきた社会行動が、いまオンラインに移ってきていると言える。ソーシャルウェブの登場といっても、単にオンラインの世界がオフラインの世界に追いつこうとしているだけに過ぎない。(中略)ウェブは極めて新しい存在なのだ。その進化が進むにつれ、ウェブはますますオフラインの世界の姿に近づいていくだろう。ソーシャルウェブは今後も発展し、ウェブの主流となり、最終的にはウェブそのものと同じ意味になるはずだ。


事例や先行研究の引用も豊富で、マーケティングやソーシャルネットワークに関心がなくとも、読んでいて楽しい書籍。メッセージもシンプルかつ応用可能な内容で、幅広くおすすめできます。

著者のポール・アダムスはGoogle+のサークル機能を企画した人物。彼はその後、Facebookへ転職しています。SlideShareで11.5万回以上見られている「リアル生活ソーシャルネットワーク」の作者として有名になった方ですね。


洋書を読んだ時のレビューにも書きましたが、読んでいてLINEの存在を思い浮かべる方は少なくないと思います。

話題のソーシャルメディア本「Grouped」とこれからのマーケティング—例えば「LINE」をどう活用できるか?

現在LINEは企業アカウントと、スポンサースタンプを提供し、まさに「親しい友人のグループ」をマーケティング対象にできる環境を整えています。スパイダーマンの無料スタンプは3,000万回以上使われたとのことですし、マーケティング上の効果もかなり高そうです。

仲の良い友人たちが形成する小規模なグループに注目し、マーケティング活動を行う時代が始まろうとしている。この変化こそ企業のマーケティング担当者が注目しなければならないものであり、次の10年の中心的テーマとなるだろう。

という一説は非常に納得感があるものです。モバイルメッセージングサービスによって、「グループ」のプラットフォームは整い始め、マーケティングの選択肢はさらに広がっていくのでしょう。


ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」

ポール・アダムス 日経BP社 2012-07-26
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