未分類

ツイッターの企業利用、「失言」リスクをどう統制するか

スポンサーリンク

LoopsコミュニケーションズのCEO、@toru_saitoさんにツイートされた関係で、昨日アップした記事が一気に露出されました。RTの威力を身をもって体感。感謝感激です。コメント欄では前々から尊敬していた方からもコメントいただき…感無量。

ツイッター上でたくさん言及していただいた中で、「ツイッターはもう失敗が許されるという段階ではない」という興味深い発言を見つけました。

RT @t_c_bomberいや、既にないと思う。ここで許されても2ちゃんに転載されて魚拓取られたら終わり。”ツイッターなどはまだまだ黎明期であり、失敗は許される空気がある。 RT @m_kawato: |「ケツの穴の小ささ」が企業のソーシャルメディア利用を失敗に. http://bit.ly/3VdrsP

言われてみると確かに。産経新聞の「民主党さんの思い通りには~」発言での炎上がまさにそんな感じでしたよね。産経新聞のケースでは、失敗は許されないまま大規模な炎上に繋がってしまった。「ツイッターは失敗が許される」と言う言葉には解釈が必要なようです。

ところで、産経新聞の件は別にツイッターでなくとも炎上していたと考えられます。それが記者のブログであれ、mixiであれ、紙面であれ。元記事の「ツイッターは失敗が許される」というのは、つまらない情報を発信してしまったり、対話のチャンスを逃したり、フォローして欲しいがためにユーザーを片っ端からフォローしてしまう、といった類の「失敗」を指しているのかと思います。auのハッシュタグ騒動なんかは「失敗」に分類できそうです。その意味で、失敗を恐れずにとりあえずスタートを切ってみろ、と元記事は啓発しているのだと思います。

一方で、RTでご指摘を頂いているような許されないケースというものは「失敗」というよりは「失言」の方で、これはツイッターに限らず炎上の原因となるものです。「失敗」と「失言」を同義として捉え、失言への対策なしにとりあえずツイッターをやってみよう!とスタートを切るのはかなりリスキーです。


産経新聞の事例から考えますと、炎上の原因は:

①ツイッター担当者の失言リスクを統制できなかったこと

②ツイッターが強力な情報伝達メディアとなっていたこと

の2点になるかと思います。

②は発信者としてはどうしようもない問題で、むしろ好ましいものです。そして今後ツイッターはますます強力な伝播力を備えるでしょう。そしてそれは失言リスクの増大にも繋がるでしょう。

とすると、企業がツイッターでの炎上を防ぐためには、当然ながら①の失言リスクの統制が非常に重要になってきます。
リスク統制の方法はずばり2つ。

①担当者の発言を事前にチェックする

②担当者が「失言」をしないよう教育する


こちらは運用する企業アカウントの内容や規模によって変わってくるとは思いますが、②の教育という選択肢が理想的です。

事前チェック方式ですと、どうしても内容が固くなりがちです。「ケツの穴の狭い」メッセージになりかねません。たかが「つぶやき」をいちいち上司にチェックされるとあれば、担当者のモチベーションの低下、コミュニケーションの質の低下にも繋がるでしょう。また、今後行っていくであろうソーシャルメディアを用いた情報発信の全てを事前チェックするつもりなのか、という疑問も生じます。

事前チェックがふさわしいのはプレスリリースなど、公的で訂正の余地の無いメッセージです。ツイッターでの情報発信やコミュニケーションというのは、いわば営業マンと顧客との会話のようなもので、そんなとこまで一々事前チェックされてたら、手間も掛かるし当の営業マンとしても人権侵害ってレベルです。失言なんかしないよ信用してくれ!と。


というわけで、僕は2の方法、担当者の教育を推奨します。行動指針を明確にし、良識ある人間として振舞えるようにトレーニングをするのです。

また、社員のソーシャルメディア教育・共通認識の形成は、リスク統制という側面のみならず、統一的なソーシャルメディアマーケティングを成功させるために必須のものです。そこら辺については@gosukeさんの「バイブル」のお話が参考になるでしょう。

教育の具体的な方法はいくつか考えられそうです。ツイッター担当者向けの「ツイッターバイブル」でも良いですし、もう少し幅広く「ソーシャルメディアマーケティングバイブル」でも、さらに幅広く全社員向けの「ソーシャルメディアガイドライン」を作るのも良いでしょう。僕の所属する会社では、まだ本格的にソーシャルメディアのマーケティング利用が進んでいる訳ではないので、まずは全社員向けのガイドラインを策定しようと試みています。

現在ツイッターに参入している企業のほとんどは、担当者個人のリテラシーに依存しているかと思います。勿論それは現段階では非難されるどころか、新ツールの利用を英断したという点で賞賛されるべきものですが、いずれにせよ将来的には何らかのマニュアルが必要なことは明らかです。担当者が配置転換で同じ質のものを維持できない、とあればそれは今フォローしてくれているユーザーに対してもネガティブな印象を与えるでしょう。

日々刻々と変化するだけあって(今日も公式にRTがサポートされました)マニュアル化は難しいとは思いますが、「失言リスクの統制」と「サービスの質の維持」の2つは、ソーシャルメディアで情報発信を行っていく上で、中長期的には解決しなければならない問題です。

今ツイッターを使っている担当者の方も、これから使おうとする方も、ツイッターに限らずさらにソーシャルメディアの利用を拡大していくために、何らかのマニュアルやガイドラインの整備をお考えになってはいかがでしょうか。

スポンサーリンク