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人々の意識をボトムアップしたければ、意識が低い人たちは見捨てるほうがいい。

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PP yamanotesenshibuya TP V

「先輩、また会いましたね。」

「恒例だね。」

「そうそう、会社をやめようと思って、上司に話をしました。」

「おぉ、それはいいね!」

「とりあえず今持っているクライアントの引き継ぎをしつつ、半年後くらいには退職できそうです。」

「楽しみだね。」

「いざやめようと思って周りの人に話してみると、ありがたいことに『うちに来ない?』とも言ってもらえて。」

「そう、そういうものだよ。なんならうちも仕事手伝ってほしいし。」

「ありがとうございます。やっぱり飛び出してみないとダメですね。まぁ、まだサラリーマンですけど。」

「一度飛び出してまっさらにすると、余白に新しいものが集まってくる感じだよね。俺も最初はそうだったよ。」

「まだ長いんですけど、今のうちにいろいろ固めて、うまくやっていけるよう頑張ろうと思います。」

「応援してるよ。なんか悩みとかあったらいつでも聞くから。」

「ほんとうにありがたいです。……悩みというか、今けっこう、もやっとしていることがあって。」

「なに?」

「同期の意識が低いんですよね。うちの会社の先行きが怪しいのはわかってるし、実際上の年代のおっさんたちは首を切られているんですけど、会社を飛び出そうという気持ちがぜんぜんないみたいで……。」

「ぬるま湯は居心地がいいからねぇ。」

「でも、これからヤバイのは明らかなんですよ。それもわかっているのに、なんで行動しないんだろうと。偉そうなんですが……。」

「わかるわかる。どうやったら人々の意識をボトムアップできるか、というのは大きな問題だよ。」

「そうです、ボトムアップしたいんです。でも、なかなかうまくいかなくて。」

「順番を間違えているんだよ。」

「順番ですか?」

いきなり、下の人たちにアプローチしてもダメなんだよ、経験上。」

「そういう人たちの意識を変えたいんですけどね……」

効率悪いよ、それ。いくら頑張っても、危機感とか好奇心がない人は動かない。」

「そうですよね……。」

「低レベルな人たちを引き上げたければ、まずは、ちょっと背中を押せば行動してくれる人から、アプローチするべきだね。」

「そのほうが効率がいいですか?」

「うん。たとえば同期の中には『この会社ヤバイからさっさと抜け出さないと』と本気で思っている人がいると思うんだよ。」

「えぇ、いますね。」

「まずは、その人たちの背中を押して、行動を誘うべき。」

「それはたしかに、動いてくれそうですね。」

「面白いよ、そのほうが。意識が低い人に働きかけても、のれんに腕押し。でも、行動できる人に関わると、実際に変化が起きるからエキサイティング。」

「ぜんぜんボトムアップしない無力感……みたいなものは感じにくいでしょうね。」

「それが大切なんだよね。大きな目標に向かうんだから、本人が楽しめるようにやらないと続かない。だから、変化が起こりやすいところからアプローチしていくべき。」

「それが最終的にはボトムアップにつながるんですか?」

「これは理想的なイメージの話でもあるけど、俺はそう思うよ。上澄みの人たちが動いていけば、勝手に下の人たちも意識が変わっていく。」

「動きやすい人たちを相手にして、実際に動きを作って、その結果をもって意識を変えていく……」

「そ。そういうこと。意識が低い人は見捨てていいんだよ。働きかけることすら必要ない。上澄みが動けば、自然に動いていくから。」

「そうですか。」

「動かない人を相手にして消耗するのは、ほんとうに無駄だと思うね。俺は。」

「だいぶスッキリしました。」

「だから、やるべきことをやらないとね。動きやすいところから、どんどん動かしていかないと。」

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