ショートストーリー

転職先は「尊敬できる人がいるかどうか」で選ぶべき。

スポンサーリンク
NKJ56 ashimotocyuui TP V

「先輩、また会いましたね!」

「この時間、ちょうど予定がかぶってるみたいだね。」

「調布で定例ミーティングなんですよ。」

「俺もこのあと多摩センターで月に一度の定例。」

「じゃあ、定期的にここで会いそうですね。」

「どう?この間悩んでたけど、会社やめる決心はついた?」

「貯金もあるので辞めようと思うんですが……転職活動も始めてます」

「お、いいね。何がハードルになってるの?」

いまいち、会社の選び方がわからなくて。

「会社の選び方。」

「はい。」

「簡単だよ。」

「そうですか?先輩は何を基準にすればいいと思いますか。」

人だよ、人。尊敬できる人がいるかどうか。

「尊敬できる人、ですか。」

「業種とか職種とかよりも、人だね。」

「……なんで人が重要なんですか?」

「成長できるからだよ。」

「なるほど?」

「逆に考えて、尊敬できない人……軽蔑している人と一緒に働くと、成長はできないよね。」

「そんな感じしますね。モチベーションも上がらないでしょうし。」

「新橋あたりの居酒屋で上司の愚痴で盛り上がるサラリーマン……的な。その時間もったいないのにね。」

「尊敬する人と働くと……」

「人間はね、尊敬できる人と一緒にいると、自然と成長していくんだよ。その人から言われたことは素直に実践するし、その人の一挙手一投足から学ぶことができるようになる。」

「一挙手一投足から学ぶ、ですか?」

「うん。たとえば……うちのサークルの大学時代のコーチ、すごい経歴の選手だったじゃん。」

「えぇ。尊敬されてましたし、ぼくも尊敬していました。」

あの人、二次会には絶対に行かなかったんだよね。家族との時間が大切だから、って。

「そうでしたね。」

「俺はあの姿を見て『俺も将来はああいう風になろう』と思って、実際に二次会は行かないようにしているのよ。」

「ぼくも影響受けてます(笑)」

「だよね。……でもさ、あの人がもし『二次会までは出るけど、三次会まではいかない』というスタンスだったとしたら、俺は今、二次会には出ていると思うんだよね。」

尊敬する人のふるまいを、自然と真似してしまう、ということですか?」

「そうそう。実は、なんでもいいのよ。その人を尊敬している前提があると、勝手にその人から学んで、行動が変わっていくわけ。」

「なるほど。」

「だから、尊敬できる人と一緒にいることが大切だと思うんだよ。ある意味で、がんばらなくても、自分がどんどんいい方向に変わっていく。」

「導かれるわけですか。」

「うん。逆に、軽蔑している人の振る舞いは真似したくないじゃない。」

「そうですね。どれだけ模範的ですばらしくても、人間的に尊敬できないなら、なんかいやですね。」

「だから、人で会社を選ぶべき。一緒にどんな人と働くかで、そのあとのキャリアは大きく変わるよ。」

「でも、それだと小さい会社を選ぶことになりませんか?大企業だと人で選べないので……。」

「そうそう。大企業だと配属先がクソ上司だったりする可能性があるから、あんまりおすすめしないな。」

「じゃあ、ベンチャーとかですか。」

「社長や上司、同僚の顔が入社前に見えるくらいの規模がいいよね。純粋に『この人たちと働きたい』って思えて、実際に入社後にその人たちと働けるような規模。」

「……うーん、なるほど。大手ばっかり見ていたので目からウロコです。」

「大手でもいいんだけど、人が選べないのがねぇ……。異動がない専門職とか幹部級の採用ならいいんだろうけど。若手はそうもいかないよね。」

「先輩のおすすめの会社とかありますか?」

「……そうだねぇ……。会社じゃなくて情報サイトだけど、自由度の高い職場が中心の『パラフト』とか見るといいかもね。面白い会社多いよ。」

「ありがとうございます、見てみます。」

「まぁ、いろいろ会って話聞いてみるといいよ。あとはITベンチャー中心のヘッドハンティングサイト『Switch.』とかも登録しておくといいかもね。」

「あ、特急来ましたね。」

「乗ろうか。」

その他のビジネスショートストーリー。

  • 憂鬱な月曜日に、慣れてはいけない。

  • 優秀な人材とはどういう人物か。

  • 「弱みを諦めて受け入れろ」と先輩は言った。
  • スポンサーリンク