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「せめて水を抜いたペットボトルを投げろ」という情けない道徳論|青木真也×イケダハヤト

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新刊「空気を読んではいけない」を発売したばかりの青木真也さんと、多摩センターにてお話しました。東京に一瞬だけ立ち寄った際に、わざわざご足労いただいてしまいました……。

聞き手は幻冬舎の箕輪厚介さん。ベストセラーばしばしの若手編集者です。いくつかに分けて配信していきます!

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日本トップの格闘家の青木真也とブロガーのイケダハヤト。嫌われようが、叩かれようが、わが道を進む二人が、成長戦略から、人付き合いまで、互いの価値観をぶつけ合った。

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(多摩センター某所にて)

イケダ:はじめまして。さっき新刊読ませていただいたのですが、かなり!共感しました。

青木:ありがとうございます。ずっとお会いしたかったです。

箕輪:今回対談をお願いしたのは、お二人とも周りから難癖をつけられながら生きてきたところが似てるなと(笑)
 

自分が勝てる市場を探せ

箕輪:青木さんは柔道部時代、寝技ばかりをやっていて、「そんなのは柔道じゃない」みたいなネガティブな声に晒されながらも自分を貫いたことが、今では強みになってますよね。

青木:でも柔道という伝統ある業界では、やっぱり難癖付けられたから上に登れなかったわけですよ。

ただ、柔道の次の場として選んだ「総合格闘技」は、業界として未成熟だから、特異なスタイルのままトップまで登れたんでしょうね。

イケダ:今のお話は超重要で、それに気付いてない人が多いですよね。

たとえば、僕らのジャンルだと、小説家になりたいってときに、小説家の賞とかに応募する時点で、まぁ……勝ち目は薄いですよね。

「その伝統の世界に突っ込んでどうすんの?直木賞取ってどうするの?取っても売れねえよ」と思いますが、そこに気づかず伝統に突っ込む人は多い。

青木さんがそうであるように、本当は、違う世界でも戦えますよね。それは「マーケティング」といってもいいでしょう。知らず知らずのうちにレールの上で戦っちゃうような人は、ぜひともこの本読むべきです。

青木:僕は、その点の嗅覚があるんです。

周りの格闘家がみんなアメリカを目指す中でアジアに行きました。「アメリカ市場でアジア人に座らせてくれる椅子があるわけないだろう」と思うんですよね。

イケダ:これはすごく素朴な疑問なのですが……今話しているようなことって、ぼくらからしたら「当たり前」じゃないですか。ちょっと合理的に考えたらわかる話です。

ブログの世界は下の人たちが頭良くなってきてるんです。考えればわかるから、考える力がある若者たちが前に出てくるようになりました。とてもいいことだと思っています。

で、格闘技の世界において、青木さんから見て有望な若手の人いますか?体育会系の世界も、合理的になりつつあるのかな?というのが知りたくて。

青木:そうですね。格闘技の場合、「男気カルチャー」というか……「世界一を目指す」みたいなところで思考停止している感じがありますね。

イケハヤさんと僕からすると一番嫌いなヤンキーカルチャーに染まってしまって、そこで思考が止まるんです。

イケダ:なるほど(笑)

青木:たとえばですけど「文章書くなら、直木賞作家目指さなきゃ駄目なんだよ。芥川賞取らないと駄目なんだよ」って世界なんですよ。格闘技って。

僕なんかはそれを「えぇ?そこいったら勝てないから、僕はネットでちょこちょこ稼ぐよ」と考えていって、今に至ります。

イケダ:「世界一を目指す!」みたいなヤンキー文化に染まると、勝てない市場で戦ってしまうと。

選択肢が狭まっていることに気付いてないまま、そっちに流されていく人が多いんですね。

青木:ああいうものは、「上が下をコントロールしやすい」から機能してるんでしょうね。ブラック企業論理というか。

飽きっぽいほうが成長する

箕輪:二人とも新しい技術とか、新しい市場とかを誰よりも早く見つけて結果を出すのが上手いですよね。

イケハヤさんの場合、移住したと思ったら、広大な土地買って楽園作ったりして、やっぱり飽きられないように新しいことをやるっていうのは意識してますか?

イケダ:当然、新しいことはバンバン仕掛けますよね。つまらないので。

ぼくらは飽きっぽいんですよ。同じことをしていると、飽きるんです。

移住した直後は面白いけど、その生活もすぐに慣れて、飽きるじゃないですか。だから土地を買ったり作物植えたりどぶろく作ったり、いろいろ新しいことを仕掛けたくなるんです。

箕輪:世間が飽きる前に自分が飽きる?

イケダ:そうですね。世間よりぼくらのほうが「早い」んです。

もともと飽きっぽいから飽きるのも早いし、それを繰り返していくと、そのサイクル自体も早くなっていく。「楽しめること」のハードルが上がっていくので、どんどん面白いことを仕掛けられるようになりますね。

青木:ああ、わかります。僕らの試合と一緒ですよ。

イケダ:おぉ、通じるところがありますか!

青木:えぇ。初めて5,000人くらいの会場でやったときはすごい興奮したんだけど、今はもう興奮しないんですよ。感度がどんどん鈍くなって、刺激の強い麻薬を求め続けちゃうみたいな感じで。

イケダ:すごいわかります。もはやほとんどのことは物足りないですね。やってみると、まぁこんなもんか、ということの連続です。

仕事がつまらないからタワマンに夢中になる

箕輪:二人とも世間的な欲望から自由ですよね。青木さんはチャンピオンなのに派手な生活しないし、イケハヤさんはいつも同じ服着てるし。

いわゆる「タワマン」やら「オシャレ」やらっていう欲望に染まらなかったのは、なぜなんですか?

イケダ:どうなんでしょうね……ぼくらは、やっぱり仕事を全力で楽しんでいるんでしょうね。余計なことを考えたくない。服のこととか考えたくないですもん。この3日間同じ服着てますが、楽ですよ。考えなくていいので。

青木:うん。本にも書きましたが、僕は大晦日のメインで試合した夜も、控え室に残ってた弁当を食べてました。

イケダ:世間的な価値観に染まってる人と「欲望の総量」は変わらないけど、僕らはやりたいことを全力で楽しんでいて、「欲」をそこで発散している……という感じですかね。

箕輪:仕事がつまらないから、タワマンに夢中になる?

イケダ:そうそう。やることがないんですよ、ああいうものに価値を見出しちゃう人は。住めりゃあいいのにね。

「いかに休むか」が勝負

イケダ:今日は、青木さんに「超聞きたい!」と思っていることが一つあって。

ぼくも割と格闘家タイプのトレーニングをする人間なんです。

「どこを鍛えたらどこが伸びる」というのがわかるから、ひたすら1日8時間、トレーニングタイムを割り振って鍛えていく、というイメージで文章を書いています。

青木:僕も同じですね。

イケダ:で、友人の作家の方にその話をしたら、「詩のトレーニングは全然違います」と言われたのが衝撃で。

というのも、「詩を生み出す」という行為は、トレーニングとアウトプットが明確につながっていないわけです。ひたすら机の前に向かってトレーニングすれば、いい詩が書けるようになるわけじゃない。

そういう世界なので、日々、料理をするとか、洗濯をするとか、「トレーニングをしないトレーニングをしてます」みたいな話をしていて。

上に行くためには「トレーニングをしないトレーニング」が重要だと思いこんでいるんですが、ぼくは変に真面目なので、つい自分の筋肉を鍛えてしまうんですよねぇ……。

青木:すごく、分かります。

箕輪:面白い。宮本武蔵の世界ですね。

イケダ:そうしないと、差別化できないんじゃないかと。普通にトレーニングをすると能力が上がるのが見えるし、管理はできるんですけど……「トレーニングをしない」ことまで取り入れると、最終的なアウトプットのクオリティが上がるような気がするんです。直感的に。

青木:でもね、休むのは難しいんですよ。

なんでかっていうと、僕でいうと練習は好きでやってるじゃないですか。

イケダ:あぁ、そうなんですよねぇ。ぼくもトレーニング好きです。

青木:あと、ほかのやつがやってるのが怖い。

イケダ:それもあります(笑)

青木:でも、いい年こいて、もうできないんですよ。1日1時間とか2時間にしたいんだけど、もっと鍛えなきゃ、トレーニングしなきゃいけないって切迫感が強くあって。

イケダ:青木さんレベルでもありますか。

青木:あります。だからこそ、うまく休むことが重要で。休んでいる間に、いかにいい人と会って、いい感性を得るか、ということを意識しています。たとえばこういう時間とか。

イケダ:格闘技にも役立つんですか?

青木:もちろんそれは直接的には格闘技じゃないんですが、僕は重要だと思っています。僕にとっては、格闘技というのは要はライフスタイルだから。

イケダ:なるほど、格闘技=試合ではないと。

青木:実際、その人の生き方は試合にも出るし、攻め方にも現れます。だから読む本とか結構大切だと思います。

批判がないとつまらない

箕輪:あと二人の共通点でいうと嫌われ者ですよね。青木さんは本の中で、「死ね」とか「負けろ」っていう誹謗中傷がエネルギーになるって書かれていましたけど、イケハヤさんもそうですか?

イケダ:まぁ……「炎上」とかは自然現象みたいなものですよね。それなりの球を投げたら、必ず反応は起こります。さっきもありましたが、もはや雑音がないと刺激がなくてつまらない、みたいな気分になりますね。

青木:叩かれると見えてきますよね。自分がやらなきゃいけないこと。

イケダ:はい。ある種の炎上とか批判があると、「自分の進んでいる道は間違ってないんだな」といい確信が得られますよね。

青木:なんだろうな。格闘技でいうと後楽園ホールとか格闘技好きが集まっているところは、温かいからつまらないんです。

僕がやりたいのは、「こいつ負けて人生潰れねえかな」と思われている中で、勝つことです。

イケダ:エキサイティングですね!そういう世界に浸かりたいです。

箕輪:僕がイケハヤさんに初めて会ったときは、まさに炎上中で。どんな感じなんだろうって思ったら、興味すらなさそうでびっくりしました。

イケダ:それはまぁ、川にポンって石を投げたら、ピョンって水が跳ねるみたいなものですからね。

青木:でもね、不思議と面と向かって「死ね」とか言われたことってないんです。

イケダ:さすがにいきなり死ねって言ったら、ちょっとヤバいですよね、その人。

青木:リングに上がってれば、「馬鹿野郎!」とかはありますけど。会場にいても「この野郎、てめえ!」みたいなことがないっていうことは、それってエンタメなんだなと思って。

箕輪:最近、青木さん周りで一番ざわついたのが、水の入ったペットボトルをリングに投げたら、解説席に座っていた金メダリスト吉田沙保里に当たりそうになって。選手からもファンからも一気に叩かれましたね。

イケダ:美味しいですね(笑)

青木:僕が投げたら、誰かが「この野郎!」って来て、そこで揉めて、それもひとつの仕事になると思ったんですよ。誰かが仕事を取りに来るかな、と思ったんです。

なのに、結局誰も来ないで、道徳の時間みたいに「投げたら危ないじゃないか」って正論ばっかりで……。

イケダハヤト:エンタメなのに(笑)

青木:「せめて水を抜いたペットボトルにしろ」とか言われて。

イケダ:周りがそんなんじゃ、青木さんはまだまだ安泰ですね(笑)

凡人ゆえの成長戦略

箕輪:青木さんは本の中で、自分は人より能力が劣るから、常に新しい技術を学ぶと書かれていました。

青木:僕の場合は、ほかのファイターよりも能力自体が低いっていうのわかっているんですよ。だから新しいことを意識して取り入れないと生き残れない。個体として能力劣るんですよ。

イケダ:意外です。明らかに劣るんですか?

青木:はい。ウォーミングアップだけでも、ほかのファイターより能力は格段に落ちるんですよ。

若い子とか外国人を見ていると、「もうこれ無理でしょう」ってなる。

昔、中学の時に「人生とは不平等である」みたいな作文を書いて先生にこっぴどく怒られたことあります。

イケダ:気づくの早い(笑)

青木:「世の中は不平等だけれど、そのことを観念してやるべきなんだというてこと書いたのに、すごく怒られた。でも、不平等じゃないですか?

イケダ:そりゃそうですよね。

青木:だからこそ、それを理解してやらないと駄目だなと思うんですよね。

もう怖いですよ。常に新しいこと、人のやらないことをしないと生き残れないから。

箕輪:青木さんは、外国人のセコンドが来日した時とかにプライベートレッスン受けてるって言ってましたね。トップファイターでそんなに貪欲に「教えてください」って行く人あんまりいないですよね。

青木:いない。僕は練習のときでも、この人のこの技だけはすごいと思うと、やっぱ聞きますよね。練習見てて、「こいつのこれだけは」っていうのがあるんですよ。

箕輪:イケハヤさんも最近、他のブロガーと勉強会みたいのやってますよね。

イケダ:この世界それなりに長いですが、いまだにまったく知らないことも多いですからね。

ブログの世界って「正解がない」ので、一流の人たちで集まると本当に面白いですよ。完全にみんなやり方が違うんです。それはもう、見事なほどに。

やり方が違い過ぎて参考にならないんだけど、参考にならないなりに参考になることが当然あるので、それは楽しいですね。

自分のノウハウを人に教える理由

箕輪:逆に自分の技術とかノウハウも教えるんですか?

青木:はい。技術を隠しておくとかって、もうネットが出てきた時点で終了してしまって。どうしたって情報は隠せない。

だからこそ大切なのは、情報をシェアしたりだとか、人に与えること。たとえば、僕が新しい技をイケハヤさんにかけると、イケハヤさんは対策してくれるじゃないですか。そうすると、また新しいものが生まれてって進化していくんで。

イケダ:なるほど。それはやっぱり格闘技の世界でも、そうなんですね。全く同感です。

箕輪:イケハヤさんが売上とか、ノウハウを全公開するのも同じことですか?

イケダ:えぇ、同じです同じです。もう少し違う切り口でいうと、ブログの世界は歴史が浅過ぎるので、みんな遅いんですよ、成長が。下の成長が遅いと僕の成長まで遅くなる。すごいそれが気持ち悪くて。

「お前らまだそんなことやってるの?」って。「さっさといい方法教えてやるよ」みたいな。

全体のレベルが上がらないと、自分がもっと上にはいけない感覚がありますね。すごく今はじれったい。

青木:そう。押し上げられてこないので。

イケダ:教えたほうが自分も上に行ける、というのは真理だと思います。出し惜しみはもったいない。

(次回に続く)

これかw

「青木真也 ペットボトル」で検索したら発見。

青木さんのレスw

噛み合わないw

吉田沙保里選手もびっくりw

すごい嫌われてるw

そんなロックな青木さんの書籍はこちら!大人気で早速増刷。今だけKindle版も安いです。

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今日も元気にツイート中。


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