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利益率50%!アウトドアブランド「スノーピーク」は日本の「Apple」だと思う。

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こんな会社なんですねぇ。素敵。

ファンを熱狂させるブランディング!

熱狂的なファンのいるアウトドア用品メーカー、スノーピークの山井太社長による初の著書です。

スノーピークは世界に先駆け、SUVで自然の中に出かける「オートキャンプ」のスタイルを生んだ会社として知られます。

「自分たちが本当にほしい製品」だけを作ることで、それまでなかった「自然の中で豊かで贅沢な時間をすごすアウトドアの楽しみ方」を確立してきました。

山井社長は年間30~60泊をキャンプのテントですごし、星空の下で五感を研ぎ澄ませながら、スノーピークのビジネスモデルを磨きます。

燕三条発で世界ブランドとなった今も、キャンプ場でユーザーと焚火を囲んで語り合います。

本書はスノーピークが培ってきた開発から販売までの具体的な手法とそれを支える考え方、ブランドづくりの歩みまでを一気に公開。

「新しい会社の姿やワークスタイル」が浮かび上がります。

アウトドアに関心があるなら、どこかで製品を見かけたことがあると思われる「スノーピーク」。割と高めなので、上級者向けのニュアンスもありますね。この会社、哲学がすばらしいです。

保障書がない。

まずはこれ。

スノーピークの製品には保証書がついていない。

これは製品の保証をしない、という意味ではない。正反対だ。保証期限を定めることなく、永久に製品の保証をしている。最初からそのつもりなので、わざわざ別に保証書をつける必要がない。

永久保証だと知ると「本当にそんなことができるのか」と驚く人がいる。だが、私からしたら、メーカーとしてそれだけ自社製品の品質に自信を持っているし、当然のことをしているだけだ。保証の対象にしているのは製造上の欠陥にまつわることで、例えば、スノーピーク製品のパーツが外れたら、製造上の欠陥になるから無料で取りつけ直す。

ただし素材には限界があるため、素材自体の摩擦や経年劣化などについてはこの保証の対象外にしている。永久保証に必要となる些少なコストは会計上、あらかじめサービス費として計上している。

すごい発想ですよね。永久保証。ユーザーとしても安心して購入できるので、もっと広がってほしい考え方です。

製造は地元企業。商品は自社開発。

こちらの方針もすばらしい。

ものづくりは大きく開発と製造に分けることができるが、スノーピークの場合、製造の多くを信頼できる協力工場に任せている。一方、開発は100%自社で行う点に特徴がある。

まずは製造だ。スノーピークの本社は新潟県三条市にある。隣の燕市と合わせた燕三条のエリアには江戸時代から続く金属加工の伝統があり、地域全体がものづくりの町となっている。製造業に必要な人材やノウハウがそろっていて、どんな製品もこのエリアだけで作ることができる強みがある。

そんな環境で育ってきた私は子供のころから工作がとても好きだった。周囲には「町工場の親父」がたくさんいて、何十歳も年上の職人たちから様々なことを教えてもらってきた。地域の持っている強みを生かす方法はないか──。その時点ごとに最良と思われる方法を選び続けてきた。その結果、スノーピークは製造の大半を地元の協力工場に委ねる今の形態にたどり着いた

製造へのこだわりは製品からも伝わってきまして、スノーピークの「和鉄ダッチオーブン」、超かっこいいんですよ。手にとってみると、質感が違います。2万円オーバーと安くはないのですが、男心くすぐられるアイテムで、使わないけど欲しくなっています。

「画期的な製品」との向き合いかた。

スノーピークはアウトドア業界に対して、イノベーションを起こしてきています。その考え方もまたすばらしい。

既存の何かを打ち破ったとき、誰もが「すごい」と思う瞬間がある。スノーピークではそんな製品を開発し、1つでも多く世に出したい。

例えば、最近発売した「ラウンジシェル」はテント内に炭火スペースを世界で初めて設けた。囲炉裏のようにみんなで炭火を囲んで、食を楽しむ、会話を楽しむ、自然を楽しむという、今まで体感したことのないコミュニケーションを生む画期的なシェルターだ。

アウトドアの業界では、一酸化炭素中毒の危険があるためにテントの中で炭火を使うことがずっとタブーになっていた。これに対してラウンジシェルではテント内でバーベキューまでできる仕様となっている。こうしたことに挑むのは、世界中のアウトドアメーカーでもスノーピークだけだろう。

炭火ができるテントなんてあるんですね!13万円と高価ですが、これはたしかにほしい…。

しかし!画期的な製品だからといって、すぐに売れるとはかぎらないのが世の定め。iPhoneだって、初号機はたいして売れなかったわけです。ここら辺の考え方は非常に示唆に富んでいます。

画期的な製品を開発したとき難しいのは、「すごい」からと言って、その製品がすぐに売れるとは限らないことだ。ラウンジシェルの場合はサイズが大きいため、「職場の10人で宴会をする」「3家族で楽しむ」など、これまでのテントと違った使い方になる。まだアウトドアファンに馴染みが薄い面があるようだ。

スノーピークには同じように「コンセプトはすごくいいが、まだ売れていない製品」がある。それでも売れないからといって、すぐに廃番にすることはない。こうした製品は3年くらい後になってから売れ始めることが多い

発売時期と売れる時期にタイムラグが発生するのは、スノーピークの製品が社会にフィットするスピードよりも少し早く世に出ているからだ。

私は年間何十日もキャンプをしており、社員にもヘビーなアウトドアの愛好者が多い。このため、アウトドア用品の今後について気づくのが「早すぎる」ということが起こりやすい。

顧客にとっては発売しても当初は「製品の意味が分からない」状況が生じる。それが時間の経過とともに、理解が広がり売れるようになる。

新しい価値観の製品を作る以上、売れるまでに時間がかかる。市場創造型の会社であり、タイムラグが生じるのはある意味で宿命だ

マーケティングの観点から考えれば、売れている製品でそろえるために、売れない製品を入れ替えるべきだとなるだろうが、スノーピークではいつか売れる可能性のある製品はあえて残しておく。こうした開発ができるのは、他の製品が売れているからであり、同時に在庫に耐えられるだけのファイナンス能力をこれまで築いてきたからでもある。

いやー、一番痺れたのはここですね。マジで見習わないといけない。スノーピークは無借金経営でこうした開発を行っており、ちゃんと事業も成長を続けています。頭が下がります。

好きなことを仕事にする。

最後に、素敵なのは、社員はもれなく「アウトドア好き」なんです。

本社で働く社員の中には、オフィスで丸1日働いてからも、家に帰らないで目の前にあるキャンプフィールドにテントを張って1晩をすごし、翌朝にテントから出社してそのまま働く人がいる。もちろん毎日ではないが、東京や大阪のオフィスで働く人にとっては考えられないような働き方がスノーピークでは可能だ。

多くの社員が働くことと同時に休日をしっかり楽しんでいる。長めの休みを取得して遠方に出かける人もいるが、むしろ多いのはそれほど遠くないところに土曜日にキャンプに出かけて、日曜日に帰ってくることを頻繁に繰り返すケースだ。

年間でアウトドアで20~30泊する社員がたくさんいる。そんな中で年間のキャンプの日数が一番多いのは社長の私だ。有給休暇の消化率は100%というわけではないが、少なくとも休みが取りにくい会社ではない。

好きじゃないと、市場を創造することはできません。それはブログをやっていて痛感している話で、ブログメディアが好きじゃないと、トップランナーでいつづけることはできないんです。どこかで脱落します。

スノーピークって、Appleっぽい。

本を読んでて感じるのが、この会社、ちょっとAppleっぽいんですよ。画期的な製品を生み出すことを意識していたり、ユーザーのロイヤルティもめちゃくちゃ高かったり。「売上総利益率は約50%」というから、見事なまでにブランディングに成功していることがわかります。ほんとすげぇ…。

(現社長が入社した1986年から)社員は10倍以上の約160人となり、売上高は9倍の45億円ほど、売上総利益は17倍の23億円ほどに成長している。

新しい市場を創出して独自のポジションを占めた結果、売上総利益率は約50%と他のアウトドアメーカーに比べて高く、これからも様々なところに伸びしろがある。

スノーピーク、多分この先、電気自動車作るんじゃないでしょうかね。電気自動車はガソリン車に比べると製造ハードルが低いと言われますから。アウトドアに最適化されたスノーピーク製の電気自動車とか、めちゃくちゃワクワクします。

あとは「持ち運び可能な家」とかも作っちゃいそう。これからの時代って、あらゆる概念が「アウトドア化」していくと思うんですよね。なんか直感的に。

モビリティ、住まい、エネルギー、インフラなどなど、さまざまなレイヤーに「スノーピーク」的な価値観が入り込んでくるように感じます。今話題の「空き家活用」とかも、あれアウトドア文化の延長だと思いますし。

とりあえず、ぼくが住んでる高知でなんか面白いこと仕掛けてほしいですね!スノーピークの社員の方とつながりたいなぁ。一緒に何かできたら超面白そう。高知は最高のアウトドアフィールドですから。

余談ですが、アウトドア製品って、家で使っても便利なものが多いと思うんです。このタンブラーほしいんですよね。シリコン素材なので割れないんですよ!

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