子育ての方にはキツイ一冊。すばらしいノンフィクションの名著です。
6歳まで育てた我が子、実は病院で取り違えられていた
小学校にあがる血液型検査で、出生時の取り違えがわかった二人の少女。他人としか思えない実の親との対面、そして交換。「お家に帰りたいよう。」子供たちの悲痛な叫び―。沖縄で実際に起こった赤ちゃんの取り違え事件。発覚時から、二人の少女が成人するまで、密着した著者が描く、家族の絆、感動の物語。
本書は昭和52年、沖縄で発生した「赤ちゃん取り違え事件」を追ったノンフィクション。いやー、これきついんです。すぐに取り違えがわかったのならまだいいんですが、判明したのは6歳の時点。6歳ですよ。もう「我が子」として育て上げちゃっているわけです。が、実はそれが血の繋がった子ではなく、お腹を痛めた我が子は別の家で育てられていた…と。
「六歳というのはかわいい盛りですよ。いまさら他人の子だと言われて手放すことができますか。でもすぐ近くには自分のお腹を痛めた子供がいる。どっちかを選べなんて、こんな残酷なことはありませんよ。血を分けた子か、これまで育てた子か、もしもおたくならどっちを選びますか」
私はしばらく言葉がなかった。
親の心情は、読んでいて相当辛いものがあります。グサグサきます…。
その瞬間が来た! 私はくい入る様にその子の顔を見つめた。似て居る! 孝一にそっくりだ。イヤ、主人にも……。美津子ちゃんは相手の父親にそっくり。とくに小柄な母親に生き写しだ。お互いに見つめ合っているうちに、事実なんだなあ、やっぱり交換されたんだなあと思い、体がぶるぶる振え出した。
私達はお互い自分のほんとうの子をだきました。産んではじめてだく我が子……。涙が流れて、言葉は一言も話せなかった。主人は、泣いて泣いて、とうとうだけなかった。私たちのほんとうの子供の名前は、初子と云う名前だそうです。
(中略)初めて実子をひざにすわらすと、なんとも言うようがないむねのいたさで、なみだをこらえて、ことばではいいようのないくるしい思いでした。だきしめたい気持もありました。子供達は病院からおにんぎょうをもらって、とってもよろこんでいました。
それでも、当事者である親たちは、「交換」という道を選びます。が、子どもは当然抵抗するわけです。ここら辺の描写は苦しくて泣けてきます。
いつか幼稚園から帰った初子はこんなことを夏子に尋ねたことがあった。
「わたし、とうちゃんとかあちゃんの子じゃないって言われたよ。ほんとなの?」
そのときは、初子にはお父さんとお母さんが二人いるのよ、とハラハラしながら説明したものだ。あれから二カ月経ったいま、夏子はもう隠し通すことはできないと観念しなければならなかった。
「ほんとはね、初子はかあちゃんの子供じゃないのよ」
「うそでしょ、どうして?」
「うそなんかじゃないよ。ずっとずっと昔、初子が生まれたときに看護婦さんが美津子ちゃんと間違えたんだよ。だから、一年生になる前に美津子ちゃんがこっちに来て、初子が伊佐さんちに行って……」
最後まで言い終えぬうちに、「うそだ、うそだ、かあちゃんのバカ、向こうなんか行きたくない」と泣きじゃくった。それを見て夏子は何も言えなくなってしまった。
この事件が数奇なのは、子どもを交換した後も、お互いの家庭を子どもたちが行き来している点。通常、取り違えが起こった場合は完全に縁を断つのですが、彼らは図らずも「拡大家族」を維持しました。しかも、彼らはなんと実質的に「同居」をして生活したのです。
そのうち、時が経つにつれて城間のほうは「下の家」と呼ばれるようになり、貸し店舗の屋上にある伊佐のほうは「上の家」となった。
はじめての家庭訪問があったときである。担任の教師が母親の夏子と面談を終えて外に出ると、美津子がニコニコしながら待ち構えていた。
「上にお母さんが住んでいるんだよ。先生、会ってみる?」
「えっ? いまのはお母さんじゃないの」
「あれはかあちゃんだよ」 「じゃあ、お母さんって誰なの」
「先生は知らなかったんだ。私、小さいときに取り違えられたんだよ」
あっけらかんと話す美津子に、むしろ驚きを隠せなかったのは教師のほうである。こぼれそうな笑顔だった。およそ悩みを背負って生きているようには思えないほどの磊落さが顔に出ていた。学校ではつとめて明るく振る舞おうとしていたのだろうか、K中学の教師たちは、おしゃべりで陽気な美津子しか知らなかった。
すごい話ですよね、これ。取り違えられた子どもたちがどう育っていくか。ネタバレになるので書きませんが、心に重く入ってくるストーリーです。ぜひ。
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