これヤバいですよ、すごい本です。出会えてよかったと思える名著。久しぶりに全力でおすすめできる一冊です。




最大の敵は自分



・ふつう自分に忠実だなんていう人に限って、自分を大事にして、自分を破ろうとしない。それではダメだ。社会的状況や世間体とも闘う。アンチである、と同時に自分に対しても闘わなければならない。これはむずかしい。きつい。社会では否定されるだろう。だが、そういうほんとうの生き方を生きることが人生の筋だ。

・ぼくはいつでも、あれかこれかという場合、これは自分にとってマイナスだな、危険だなと思う方を選ぶことにしている。

・自分を大事にしようとするから、逆に生きがいを失ってしまうのだ。己を殺す決意と情熱を持って危険に対面し、生き抜かなければならない。今日の、すべてが虚無化したこの時点でこそ、かつての時代よりも一段と強烈に挑むべきだ。

・とかく、みんな自分を大事にしすぎる。自他に甘えているんだ。ほんとうに自分のあり方を、そとに突き出していない。だから、裏目が出てきてしまう。なぜ、友だちに愉快なヤツだと思われる必要があるんだろう。友だちに好かれようなどと思わず、友だちから孤立してもいいと肚を決めて、自分をつらぬいていけば、ほんとうの意味でみんなに喜ばれる人間になる。

・人はよくぼくのことを「教祖」だという。行動に断言的なところがあるからだろう。しかしここでも、信者は一人もいない教祖だ。信者なんて不潔だ。また親分子分の人間関係のお互いごまかしあい、利用しあういやったらしさ。

・純粋に強烈に生きようとすればするほど、社会の跳ね返しは強く、危機感は瞬間瞬間に鋭く、目の前にたちあらわれるのだ。いつでも「出る釘は打たれる」。だからといって気を遣って、頭を引っ込めてしまっては、人間精神は域内。打ってみろ、と己を突き出す。打たれることによって、自他をひらくのである。ますます拡大して爆発する存在になるのだ。

・よく、あなたは才能があるから、岡本太郎だからやれるので、凡人には難しいという人がいる。そんなことはウソだ。やろうとしないから、やれないんだ。それだけのことだ。

芸術はきれいであってはいけない。うまくあってはいけない。心地よくあってはいけない。それが根本原則だ。





「爆発」の意味



・「芸術は爆発だ」。ぼくの気ままに言った言葉。妙に一般の人気を得て、ついには流行語大賞までもらってしまった。

・一般に爆発というと、ドカンと大きな音が響いて、モノが飛び散り、周囲を破壊して、人々を血みどろにさせたり、イメージは不吉でおどろおどろしい。

・が、私のいう爆発はまったく違う。音もしない。物も飛び散らない。全身全霊が宇宙に向かって無条件にパーッとひらくこと。それが「爆発」だ。人間は本来、瞬間瞬間に、無償、無目的に爆発しつづけるべきだ。いのちの本当のあり方だ。

・…そうだ。おれは神聖な火炎を大事にして、まもろうとしている。大事にするから、弱くなってしまうのだ。己自身と闘え。自分自身を突き飛ばせばいいのだ。炎はその瞬間に燃え上がり、あとは無。—爆発するんだ。





という感じで、グサグサザクザク刺さる文章です。他にも恋愛について語っている章もあり、多彩に面白いです。





「自分自身を殺せ」というのは凄まじいコンセプトだと思います。僕も物書きとして、もっともっと挑戦して、「爆発」させまくりたいと強く感じました。

これはずっと手元に置いておきたい本です。エネルギーを頂ける、素晴らしい一冊。幅広く万人におすすめできますが、特に何かを創っている人には激しくおすすめです。いやー、良い本に出会うって素晴らしい。