とてもエキサイティングな本でした。既に色々な方がレビューを書かれているので、僕は少し違う観点で。




「有名人になる」プロジェクト



・社会的責任投資について影響力のある発言者になるため、2008年の5月に「有名人になる」プロジェクトを開始。2009年末に紅白出場、2010年3月に金スマ出演で第1フェーズを完了。2011年は休止期間、2012年から第2フェーズに。

・有名人になるということはプロジェクト。自分はそのプロジェクトマネージャ。

非助成認知率(顔を見ただけで名前が分かる)人の割合を、日本人口の3割くらいまで上げることが目標だった



メリットとデメリット



金銭的メリットはそれほど大きくない。特に文化人は出演のギャラもそれほど高くない。本が売れれば収益になるが、数億億円、数十億円のビジネスを生み出すのは困難。物販を絡めれば大きなビジネスになるが、相性の良い商品を見つけるのは難しい。

人脈が広がり、チャンスが拡大する

衆人環視の中で生きるのは大きなデメリット。外出するのも憚られる。周囲に迷惑を掛けてしまう。

・最大のデメリットは見知らぬ人たちから攻撃されること。「女性の美」について記した書籍「結局、女はキレイが勝ち」では、本の中身も読まずに「お前はいつから美人になったんだ」という批判が殺到した。批判はスルーするのみ。

発言力がつき、やりたいことがやりやすくなる。男女共同参画、雇用回復、ダイバーシティなどの社会的な活動に注力しやすくなった。




オワコン(終わったコンテンツ)について



・自分自身のブームは2009年がピーク。ブームの最後は「断る力」だった。20万部売れ、自分は「キャラ売り」でもいけるのではないかと過信し、結果失敗した

「特定のセグメントの人に知られている」ということと、「不特定多数の人が知っている」ということは雲泥の差。その違いを分かっていなかった。

・ブームはせいぜい1〜2年。①日本人の場合、情報取得・解釈のサイクルが2年でおおよそマジョリティまで普及する ②忙しくなるため、安易なコンテンツが増えて、質が下がる ③一人のコンテンツを3〜5程度手に入れると、大ファンでもないかぎりお腹いっぱいになる。

オワコンを避けるために。①コンテンツを出し惜しみする ②どんどん新しいファン層を開拓する

・顧客との直接的なつながりがあるか否か。テレビ番組に出てファンが増えても、それは「テレビ番組のファン」であって「自分のファン」ではない可能性がある。





特に面白かったのが「特定のセグメントの人に知られている」ということと、「不特定多数の人が知っている」ということは雲泥の差という話。僕自身も「特定のセグメントに知られている人」ではありますが、ここは注意すべき壁だと感じました。

また、自分は「キャラ売り」でもいけるのではないかと過信し、結果失敗したという話も非常に示唆に富みます。周囲から注目を浴びると、あたかも「自分のコンテンツ」ではなく、「自分自身」に注目が集まっているように感じる危険があります。

例えばあるブログ記事が人気を博しても、それは自分自身ではなく、切り出した「自分の一部」に対する好評です。全人格的な評価=キャラ評価ではないのです。ここを勘違いすると、創作物の質が落ちる危険があります。




今の時代、「特定のセグメントの人に知られている」というレベルの「有名人」には、比較的容易になれるものです。僕自身もごく普通の一般人ですが、このメディアの読者数は20万人近いです。ここまで来るのに3年掛かっていません。

一度ゴールまで走った勝間氏の体験は、これから自分(&自分の事業)を世の中に知らしめようとしている人にとっては、大変貴重な学びに溢れています。僕自身も相当参考になりました。

普通に読み物としても面白いので、有名人を目指していない人にもおすすめです。勝間氏はこの本で新しいファン層を開拓できたのかもしれませんね。僕はかなり好意度が上がりました。







初期の代表作。未読なのでポチっと。