「2chまとめ」の市民権の獲得っぷりがすごいです。




女子高生もダウンロードしている



激カワJKに聞いたイマドキマストな神アプリ5選」という記事によれば、2chまとめ閲覧アプリを女子高生が利用しているそうで。

ここで意外なアプリが登場した!
僕らが高校生だった時は、まだアングラのイメージがあった2chも、今では表世界でも市民権を得たということか。
使い方は主に2つだという。
1つ目は、ワイドショー系のニュース速報を見ての情報収集と、
2つ目は、暇な時間にちょっとした小ネタを見つけるため。

激カワJKに聞いたイマドキマストな神アプリ5選 | Hatch - Part 2


2chというのは、ぼくらが若かりし頃は「Jane」のような専用ブラウザをPCにインストールして読む、マニアックなサイトでした。それがいまでは、女子高生が普通に使っているわけですね。「まとめサイト」の台頭と、高機能なスマホの普及がシンクロして、急速に一般化しつつあるように感じます。

ちなみに、多摩大で開講していたゼミで簡単なアンケートを取ったところ、18〜20歳の学生、合計20名のうち大半が「2chまとめを日常的に閲覧している」と回答しました。デバイスはもちろんスマホ。「ハム速」「痛いニュース」あたりは、下手なテレビ番組よりも認知度が高い状態でした。




拡散・信頼されるまとめサイト



電通PRが6日に発表した調査(インターネット上の情報拡散を把握する「情報流通構造調査」 [PDF])によれば、ソーシャルメディア上の拡散という点でも、2chまとめ(&NAVERまとめ)は市民権を得つつあるそうで。

オンライン上の口コミ拡散経験のある人が、インターネットで拡散する話題が掲載されていたサイトは、「友達のブログやSNS、twitter」(60.8%)、「ニュースサイト・ニュースアプリ」(57.8%)、「ポータルサイト」(53.7%)などの順。「まとめサイト」も4人に1人以上(27.8%)に拡散経験があることが明らかになった



まとめサイトはリンク先としての信頼性も高いと評されています。

また、拡散時にリンク先として信用するのは「新聞社サイト」(38.0%)、「Yahoo!」(34.8%)、「ブログ」(30.3%)等に次ぎ「2ちゃんねるまとめサイト」(22.2%)や「NAVERまとめ」(20.0%)もあげられ、まとめサイトは一定の信頼性も獲得していることが分かる。



電通PRは昨年もまとめサイトに関する調査(新しい情報流通構造・暇つぶしメディア「まとめサイト」の利用実態調査[PDF])を実施しています。

下記の図表はけっこう驚きます。母数10,000人のアンケートで、「痛いニュース」の利用経験者が32.8%に達しています。

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ただし、2chに関しては冷静な視点で情報を得ているユーザーが多いと見られます。「とても参考になる」「マスメディアより信頼している」という回答が合計で10%程度あることに、ちょっと危機感を覚えますが…。

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特に若年層への浸透が顕著で、「男性の10代・20代の利用・閲覧経験は7割以上」に上るそうです。読者の方に10代のお子さんがいる場合、我が子は高確率で2chまとめのユーザーだと思ったほうがよいでしょう。





タイトル「釣り」に要注意



2chまとめはそれ自体は良いものでも悪いものでもありませんが、ただ一点、恣意的なタイトルの編集、いわゆる「釣り」には注意が必要だと感じます。

2chにおいては、しばしば元の記事(ソース)の発言を扇情的に切り出す、または、そもそも書いていないことをタイトルにする、といった「釣り」行為が行われます。

たとえばジャーナリストの森達也さんは、2chまとめに転載される際に、タイトルが変更されていたことを報告しています。



そして気がついた。タイトルが違う。本来のタイトルは前述したように、「橋下市長の慰安婦問題発言は、女性はもちろん、男性をも蔑むものだ」だ。

でも2ちゃんねるとまとめサイトのタイトルは、『森達也「橋下氏の言う通り慰安婦を強制連行した証拠はなく、吉田の発言も虚偽だが強制連行は絶対にあった」』になっている。そして多くの人たちはこのタイトルに反応して、売国奴とかクズとかアホサヨとか書いている。

タイトルを勝手につけるな。批判するなら最後まで読め


かくいうぼくも、しばしばこのタイトル変更をやられます。そんなわけで森さんの「タイトルを勝手につけるな。批判するなら最後まで読め」という意見には、強く共感します。




また、「そもそも書いていないこと」をタイトルに書いてしまうこともあります。たとえば任天堂の宮本氏の発言にまつわる「釣り」事例。


今回の場合スレタイ(注:スレッドのタイトル)『任天堂・宮本氏 「日本人はすぐ諦める。それが日本でアクションゲームが廃れた理由」』ですが、原文にはこのような文章は無く、原文を全て読めばライト層とコア層、どちらも同じ作りで満足できるゲームを作ろうとしている、という「本当に言いたいこと」が分かります。

http://www.4gamer.net/games/168/G016837/20130712087/

スレタイ速報にご用心 【任天堂「日本人はすぐ諦める編」】 – Togetter





直近では、【東京五輪】 韓国メディアが警告 「日本が歴史を無視し続けるなら、ボイコットも辞さない」という記事についても、曲解が指摘されています。







2chまとめはページビューを稼ぐために、他罰主義的、排外主義的な内容を積極的に発信する傾向があります。なかには良質なコンテンツもありますが、時に、目に余る曲解や歪曲が見られるのも事実です。

それらの瑕疵を見抜けるだけのメディアリテラシーは、特にスマホを手にしたばかりの中高生は、身につけていないのではないでしょうか。日本では公教育のなかでメディアリテラシーを教えることもありませんし。




「テレビは国民を白痴化する」という有名な言説がありますが、2chまとめはテレビよりもよほど、人を「白痴化」させるのではないかと、ひとり危機感を覚えます。

特にぼくら大人たちは、子どもたちがこれらの情報に触れていることをよく理解しておくべきです。個人的には、メディアリテラシー教育は喫緊の課題だと感じています。

みなさんは、市民権を着実に獲得する2chまとめについて、どう思いますか?ぜひコメント欄、ツイッターなどで教えてください。