いやはや、これは名著です。メディア関係者、またはメディア関連企業に就職したい方は必読ですよ。読んでおかないとヤバい、というレベルです。

書中にて、これからの5年で活躍する人材が分類されていたのでご紹介。これはとても納得感があります。






次世代エディター、次世代ライター



そこで(紙とウェブの編集部が統合されたとき)必要になるのが、紙、ウェブなど媒体に応じて、長さや深さや文体をうまく使い分けられる「次世代ライター」と、緊急性やテーマに応じて、最適なアウトプット法を的確に判断できる「次世代エディター」です。


ウェブと紙の両方がわかるライター・編集者ですね。具体例としては、Facebook創業者で「ニュー・リパブリック」編集長のクリス・ヒューズが挙げられています。

ぼくは紙の書籍もぼちぼち出しているので、書籍に関しては肌感覚が付いてきました。その意味では、現時点でいちばん近いのはこの「次世代ライター」かもしれません。




オンラインプロデューサー



今のところ、ウェブメディアの世界は、有料化に成功している一部の媒体を除けば収入の大半が広告です。それだけに、ネットの編集と広告に詳しい、「オンラインプロデューサー」的な人材の有無によって、媒体の収益力が左右されます。


すなわち、ネットのマネタイズのプロ。具体例としては、中川淳一郎さん、「日経ビジネスオンライン」の柳瀬博一さんが挙げられています。

キャリア的には、ネット系の広告代理店・ホワイトなSEO業者・ソーシャルメディアマーケティング業者などで経験を積んだ人が、「オンラインプロデューサー」になりやすそうですね。ぼくはオンライン広告はとんと弱いので、ここの職能は未熟です…。




ウェブメディア編集のプロ、データジャーナリスト



一流のウェブメディア編集長になるには、テクノロジーを肌感覚で理解しておかなければなりません。ハフィントン・ポストのようなテクノロジーの最先端をいくウェブメディアの編集長を、理系畑の松浦茂樹さんが務めているのは、いわば必然といえます。編集ができて、その上、テクノロジーにも造詣が深ければ、いつでも組織を離れてひとりでメディアを運営できます。


データを用いたメディア開発ができる人材。これはほとんどいないのでは…。

日本においては、伝統的なメディアのエンジニア部隊は「下っ端」の扱いを受けていると聞いたことがあります。強いのはいつでも記者や編集で、エンジニアはあくまでバックヤード。こういう価値観の元では、データジャーナリズムの実践は難しいでしょう。

その意味で、データジャーナリストはオールドメディアより、むしろ新興のオンラインメディアから登場していくのでしょう。それこそ佐々木紀彦さん率いる東洋経済オンライン、LINEニュース、Yahoo!ニュースあたりが先鞭を付けてきそうな匂いがします。




データサイエンティスト、デジタルマーケター



膨大なデータを分析して、読者・会員獲得や広告ターゲティングに活かせる人材の価値は急騰します。いわゆる、データサイエンティスト、デジタルマーケターと呼ばれる人たちです。今のところ、読者データを使ったビジネスは広告ぐらいですが、ゆくゆくは新しいマネタイズ法が生まれてくるかもしれません。


データジャーナリストと同様、まだまだ才能が枯渇している分野。ぼくも全然データは見れていません。ビッグデータを扱える人材は、メディアに限らずこれから幅広く求められてくるのでしょう…。




メディア運営のプロ、起業家ジャーナリスト



紙もネットも知り尽くし、コンテンツ作成に携わりながら、マネタイズ面でも先頭に立つ—子のカテゴリーにあてはまるのはそんな人です。編集とビジネスの両面で新時代を切り開く「起業家ジャーナリスト」と言えます。
「起業家ジャーナリスト」は、あるときは起業家として、あるときは企業の経営幹部として、新しい時代のコンテンツ作成、組織形態、報酬システム、ビジネスモデルなどを創り上げていきます。


具体例としては、津田大介さん、渡辺正宏さんが挙げられています。MyNewsJapanは1,890円で1,949人の会員を獲得(=毎月約370万円の売上)しているというから驚きです。うちのメディアもこのくらいの事業規模には達したいなぁ…。




メディアメーカー



最後は、ロイヤルストレートフラッシュともいえる、スーパーな人材です。紙とウェブの編集、ビジネス、そしてテクノロジーのすべてを知り尽くしたメディアの申し子、いわば「メディアメーカー」です。


具体例としては、クリス・アンダーソン、田端信太郎さん、堀江貴文さんが紹介されています。ちょっとレベルが違います。このレベルまで入ると、「経営者」の側面も強くなるのでしょうね。




ぼくが当面目指すのは「起業家ジャーナリスト」になりそうです。これ、なんかRPGの転職ルートみたいで面白いです。

今年はぼちぼち儲かったので、小粒ですが、新しい事業も始めようと思います。億単位のどでかいビジネス…と言いたいところですが、まずは年間数千万程度の売上が立つメディアビジネスを模索します。とりあえずまだ死ぬ予定はないので、長い目で、力を付けつつ頑張ります。




ついでに言うと、現役のメディア人材、またはメディア人材を目指す若者には、個人的にブログの運営をおすすめします。

本気でアクセス集めて、本気でマネタイズしてみてください。ブログだけで年間1,000万円も売上が立てられるのなら、どこに行っても活躍できると思いますよ。

ちなみにうちのブログは売上500〜600万円程度です。まだまだ「起業家ジャーナリスト」とはいえないレベルですね…。どこまで生き残ることができるのやら。




というわけで、これからのメディアを考える上で必読の書籍です。関連する方はぜひ。Kindleでも読めます。