先日多摩大で授業をしていた際、生徒の一人が申し訳なさそうな顔で「先生ごめんなさい、ちょっと授業抜けさせて下さい…」と懇願しにきました。どうやら家族の体調が悪くなったようで、電話をする必要に駆られたようです。





謝る必要なんてない



なんというか、こんなところに突っかかるのも変な話ですが、「謝る」のは違うでしょう。家族の体調が崩れたのは、自分のせいではありませんし、授業を抜けるのは、当然のことです。

謝る必要なんてないので、「ちょっと家族の体調が優れないようなので、授業を抜けます」と報告していただければ、それでOKです。ホント、謝る意味がわかりません。

相手は急いでいるわけで、その場でそんな説教をするのもズレています。なのでこのブログで書いておきました。読んでいてくれると嬉しいなぁ。いいんです、謝らないでください。




申し訳ありませんが、お休みさせて下さい?



思い返してみると、この手の「休む→申し訳ないこと→謝る」という流れは、日本社会に浸透している気がします。権利として認められている有給を取るだけなのに、なぜか周囲に謝らなきゃいけなかったり。

あれ、いったい何が申し訳ないんでしょうかね。自分が休むことで仕事が回らなくなるようなら、それはあなたじゃなくて、会社が悪いんですよ。あなた経営者じゃないですよね。なんで、そんなところで責任を引き取るんですか。あなたが欠員することで職場に迷惑がかかるのは、あなたが悪いのではなく、会社が悪いんです。

関連記事:職場に責任感など感じるな。あなたがいなくても仕事は回る

「休むことは迷惑だ」という「空気」が、有給を取得させないよう圧力として機能しているのなら、そんなものは排除すべきです。会社の利益は上がるかもしれませんが、誰もハッピーになりません。ましてや、そうした空気を意識的に生み出しているとしたら、実に卑怯なやり口です。





体調管理は自己責任?



体調を崩してしまったときに「申し訳ないですが、休ませて下さい」と謝らなきゃいけないのも、まったく理解できません。あなたが体調崩したのは、100%あなたのせいですか?ぼくは気をつけていても、たまに風邪引きますよ。ストレスで胃が痛くなったりもしますし。望むと望まざるに関わらず、体調は崩すもんです。


「体調を管理するのは自分の責任だ」と語りたくなる気持ちはわかりますが、それはあなたが無駄に頑健で鈍感なだけです。世の中には、最大限気をつけているのに、体調を崩してしまう人がごまんといます。「たまたま」丈夫に生まれたあなたの常識を押しつけないでください。

「体調を崩すのは自己管理ができていない怠け者だからだ」という意見を語る人には、どうかなにとぞ、自分の鈍感さを「自己管理」してほしいものです。




謝らず、堂々と休もう



というわけで、自分が権利としての休みを行使するとき、または不可抗力で休まなくてはならないとき(体調不良含む)には、ぜひとも謝らないようにしましょう。

謝ることで当座のコミュニケーションは円滑になるかもしれません。自分を守ることになるかもしれません。しかし、あなたの「申し訳ありませんが、休ませて下さい」という言葉は、「休むのは迷惑だ」という職場の空気の強化につながります。そうしてあなたも他のメンバーも、どんどん休みを取りにくくなることに気づかねばなりません。




関連本はこちら。目を覚まさせてくれる一発です。いやー、しかしAmazonレビューひどいですねw ぼくは良著だと思いますよ。