「出版業界に行きたいんですが…」みたいなOB訪問をしばしば受けます。





受かるかどうかは完全に運



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出版社の新卒採用は、大手出版社でも「若干名」であることが一般的で、人数的に見てひじょーーに狭き門です。その上、無駄に人気だけはあるので、1人の採用枠に数千人が応募するなんてことも珍しくありません(ぼくが就活した2009年卒の角川書店がそんな感じでした。さらに、結局あの年は採用なしだった記憶が…。)。

採用人数が少ない一方で、応募者は桁違いに多い。そうなれば、もう完全に受かるかどうかは「運」になります。みなさんのエントリーシートが、まともに読まれるとは思わない方がいいでしょう。

かくいうぼくも講談社、集英社、小学館と受けましたが、集英社以外はESで落ちてます。一応早稲田政経ですが、友人たちも軒並みES落ち。まぁ無理ゲーですね…。




業界的に見ても、かなり厳しい状況に追いやられています。ここら辺は佐々木俊尚さんの記事が詳しいです。いわゆる「斜陽産業」状態。


でも日本の出版社って本と雑誌両方出している、これがすごく特異な形で、日本の本はあまり儲からないんだけれど雑誌を儲けることで維持してきたっていうのが、日本の出版社の特徴なんだよね。

だからマイナーな文芸書出してもあまり売れず、一方で雑誌や漫画が売れていて、その儲けたお金で純文学の地味な作家を育てるみたいなことやってきた。

でもいま雑誌が売れなくなってしまった。すごい勢いで休刊されていて、たぶん市場規模でいうとざっくりだけど僕のイメージだけでも90年代終わり頃の全盛期と比べると、1/3ぐらいになってる印象。そのおかげで本のほうが維持できなくなってきて大変っていうのが今の出版社の状況です。

「これからメディア業界でメシ食ってくってどうなんですか?」〜就活生から「OB訪問」されてみた(上)|佐々木俊尚 blog





新卒で出版業界に行くのは、まぁほとんど無理だと思ってください。入れたとしても、それなりにブラックです。書くことや編集が大好きじゃなければ、おすすめしません。

…という身も蓋もない話を、ぼくは学生たちに伝えてます。時間の無駄になってしまいますからね。




自分でメディア作っちゃえば?



そもそも、編集者やライターを目指す上では、何も出版社に入社する必要はありません。出版社を経験していない編集者・ライターは山のようにいます。ぼくもその一人です。

この時代に生きているのなら、自分でメディアを作っちゃえばいいじゃないですか。目の前に、道具があるじゃないですか。その瞬間、あなたはメディアの経営者になれます。

本気で金を稼いでください、ウケるコンテンツを書いてください。100万PVクラスのメディアを自分で作ろうと、努力してみてください。ウェブが苦手なら、紙媒体にチャレンジしてください。下手に出版社に入って下働きするより、100倍学び多いですよ。というか、そのくらいできないようでは、出版業界なんて目指さない方がいいです。




と、こんな記事を書いたのも、先日、「ぼくの学歴では出版社に入れないと思うから、自分で出版社作ることにしました」という骨太な学生にお会いしたんですよね。

彼は自分でISBNを取得して、紙の本を出すために動いています。ライターというよりは編集者を志望していて、第一弾としてはエッジの立った人を集めたインタビュー本を出版する予定だとか。すばらしいチャレンジです。




こういう記事を読んでもなお、出版業界を目指したい!わたしはメディアが大好きなんだ!と思う方は、ぜひ自分で何かを作り出してみてください。繰り返しですが、もう道具は目の前にあります。

で、何か作り出した暁には、ぜひぼくまで連絡をください(nubonba@gmail.com)。拝見したいです。アドバイスできることがあれば、アドバイスも提供します。





★この記事を読んだ人にはこの本がおすすめ。

独自の切り口でまとまったメディア論。出版業界に行きたいのなら、間違いなく読んでおくべきです。