最年少上場を果たしたリブセンスの村上さんのインタビュー本が日経BPから出ています。献本を頂いたので早速読んでみました。




普通の人・村上太一



・実際、会って話をしてみると、村上は上の世代の経営とは違った。起業家然とした雰囲気や、偉ぶったところはまったくない。どんな質問を投げかけても、ニコニコと笑顔を絶やさず、真摯に答えてくる。そして何より、物理的な欲望がまるんでない。権力欲のようなものもない。びっくりするくらい、なのだ。

・NHKの男性アナウンサーがぽつりと漏らした素朴な疑問が、まさに、リブセンスという会社を象徴していた。「これで儲かるんですか?」村上はいつものニコニコ顔のまま「ハイ」と答えた。上場したのだから、当然、利益は出ている。実際、2011年12月期の決算では、売上高が11億3450万円、営業利益が5億1876万円である。利益率はなんと4割を超えている。

・上場によって彼は大きな成功を手に入れた。同年代ではまず手に入らない額の資産を手にしたにもかかわらず、村上にはまったくそんな雰囲気がない。日本のVIPが数多く住み、"富の象徴"ともいわれる六本木ヒルズに引っ越すことだって可能だったはずだ。ところが、彼が取った行動は逆だった。

上場が決まって、それまでよりも狭い部屋に引っ越したのである。しかも、学生も住んでいるような、家賃も手頃なマンションだ。冷蔵庫はない、理由は、必要がないから、だという。テレビはあるが、映らない。地デジ化に乗り遅れてしまったそうだ。

・「とにかくお金をかけずに集客するにはどうすればよいか考えました。そこで、SEOを徹底的に研究し、ほかのどのサイトよりも検索結果が上にくるよう手を尽くしました。」

・村上に聞いて驚いたのは、父親がどこまで意識していたかはわからないとはいうが、自分の息子が小さい頃から大人の世界に連れて行っていたことだ。「たぶん接待だったと思うんですが、仕事でつながりのある人たちと釣りに行く時、私も一緒に連れて行ってくれたんです」

・「お金のために人は働かない。それはもはや大きな流れです」

・「この本(「心を整える。」)には、普通の人の勝ち方が描かれていると思ったんです。なぜかというと、私自身も普通の人だから。特別な才能があったわけではありません。だから、長谷部選手が普通の人の勝ち方を目指して愚直にやっている姿勢に共感したんです





日経BPから出ているのもあり、本書全体のトーンは「おじさん世代に最近のすごい若者を紹介する」という感じ。ゆえに内容はけっこうあっさりしています。リブセンス&村上太一入門本ですね。

村上さんとは一度だけディナーをご一緒させて頂いたことがあり、その際にそのお人柄にすっかり惚れてしまいました。「冷蔵庫はないけどルンバはある」というエピソードが強く頭に残っています。

そんなわけで一度しかお会いしていないのですが、察するに、村上さんはもっと語る言葉を持っています。ぜひ次回は、村上さんの突っ込んだ言葉をもっと読みたいところ。




余談ですが、村上さんは僕と同世代、かつ同じ大学・同じ学部(早稲田政経・経済)だったりします。活動している領域は違いますが、村上さんの存在自体に、勝手にいつも刺激を受けています。







書中で村上さんが挙げている本も一緒に紹介。長谷部選手の本は未読だったのでポチりました。



社会起業家本では名著といわれるウェンディ・コップの一冊。村上さんも影響を受けたそうです。