献本を頂いたのでレビュー。原著のSocialnomicsは前から読みたいな、と思っていたので願ったり叶ったり。
読書メモとして面白いと思った点を箇条書きで。
・ソーシャルノミクス(みんなの経済)は「ふつうの人」が主役の経済
・不動産情報サイトのZillow.comは、不動産業者に加えてユーザーが情報の更新をすることができる。wikipedia的な要素を盛り込むことで、情報を最適化。
・ベーコンソルト(ベーコン味になる調味料)はMySpaceで生まれた。クチコミで広がり、18ヶ月で60万本を売り上げた。
・ソーシャルメディアを使えば、子どもの様子を「そっと」うかがうことができる。親と子を近づける効果もある。
・これまで多くの顧客はわざわざ企業にクレームを伝えたりしなかった。今は消費者がどこからでも不満を発信できるようになっている。
・「今の若い人は、1対多のコミュニケーションを好みます。そんな彼らにとって電子メールは時代遅れなのです」
・ボストン大学では2013年以降は新入生に電子メールのアカウントを配布しないことにしている。
・若い世代は慈善活動が好き。2008年最も人気の高かったアプリはチャリティアプリ「Causes」。
・1980年代に生まれたジェネレーションYは、自分勝手な行動が社会をどれだけだめにするかを目の当たりにしてきたので、できるだけその反対を目指そうとした。//ジェネレーションYは「世の中をもっと良くしたい」という意識が強い世代なのだ。・この新しい世界では、まずメッセージ戦略を決め、市場からのフィードバックを参考にしながら、戦略が正しいかどうか見直したり修正したりしても構わないのだ。
・Amazonのレコメンドは、たまたま同じ購入パターンをもつ何千人と言う人の集まりでしかない。個人的なつながりは一切ない。
・「友達が読むかもしれないレビューは“辛口”になる」という法則がある。自分のことを知っている人が読むことを考えると、スペルミスも避けたいし、慎重に評価をするはずだ。
・動画サイトのHuluは、あらかじめコマーシャルの長さがどのくらいなのかを知らせてくれる。
・今採用担当者が注目するべきポイントは、その人の持つネットワークだ。新しい人材を大量に採用しようとしている場合、すばらしいネットワークをもった人を1人見つけるだけで、即戦力を手に入れることになる。
・「ソーシャルネットワークの技術は求人の現場に素晴らしい変化をもらたらしました。適切なキーワードを使ったプロフィールさえ書いてくれれば、こちらは簡単にその人を見つけることができるのですから。」
・Facebookのステータスを「彼氏あり」から「婚約」に変えたとたん、結婚式場や写真館の広告を受け取るようになった。
・広告主にとってソーシャルメディアで広告を出すことの大きなメリットは、ユーザーの年齢や職業などの属性だけでなく、趣味や人間関係といった「行動様式」までわかることだ。
黒字でピックアップしていますが、LinkedInについて書かれた「ソーシャルネットワークの技術は求人の現場に素晴らしい変化をもらたらしました」という言葉は印象的。
日本では、まだこの変化は訪れていません。が、ツイッターを就活に使う学生なんかを見ていると、着々と機は熟しつつあると感じます。就活生向けのLinkedInは可能性があるでしょう(誰か一緒に考えませんか?)。
ウェブでの情報発信がビジネスにつながるようになれば、オンライン/オフラインで一貫したアイデンティティを持つ人が増えるので、日本のウェブはもっと面白くなると考えています。「会いたい!」と思った人に会うMeetupも、より頻繁に発生するようになるでしょう。
スターバックスやコムキャストといった大企業の施策や、Hulu、トリップアドバイザーといったスタートアップに触れている箇所も新たな発見が多かったです。
タイムマシン経営は難しくなっているとは言え、米国の方が進んでいるのは確かですから「これ日本にもあったら良いなぁ」という気付きは本書から十分得ることができました。
原著のSocialnomicsは82のレビュー投稿、星4.5の評価を得ているベストセラー本です。
こうした情報を日本にしっかりと届けてくれるのは意義深いことだと思います。翻訳を手がけた原田さん、竹村さん(@tokyopingu)に感謝です。
現在予約受付中です。ソーシャルメディア全般に興味のある方はぜひ。