Posts Tagged ‘効果測定’

「Audience Engagement」Altimeterのレポートを読み解く(2)

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
May 14 2010

ずぶの素人なんで、一から効果測定の研究をしています…。

パート1はこちら。「Share of Voice」を、弊社(トライバルメディアハウス)の販売するツール「ブームリサーチ」で簡単に見てみました。…が、あんまり意味のある分析はできてません。


数式はこちら。
2010-04-26_0224


あくまでこれは叩き台で、フレキシブルに解釈して良いものだと思います。トラックバックや共有数は、ブログ以外では取りにくいですし。

…と、正当化した上で先日の「そめけん!」のUst放送における「Audience Engagement」を適当に計算してみます。ちゃんと数字取っておけば良かった…。


Total Views(延べ視聴者数)は確か100人程度でした。MAX同時視聴者数は65人。1時間の放送の割りに、離脱率は少なかった感触です。Ust放送はこの「離脱率」も指標になりえるでしょうね。

分子のEngagementには「ハッシュタグを付けて放送中ツイートしてくれた人」を、ユニーク参加者数として数えます。

これも概算ですが、togetterを見るにユニークで少なくとも30名は参加しているはずです。

Total Viewsが100、ユニーク参加者が30名とすると、30/100で「Audience Engagement」は約33%と算出されます。


ひどく簡単な変数しか扱っていませんが、一つの指標にはなり得そうです(突っ込み希望です)。

手前味噌ですが、Ust放送においては「ユニーク参加者(ハッシュタグを付けてツイートをしてくれた人の数)」/「述べ視聴者数」は、うまく視聴者の関与度を示すことができる気がします。

来月も「そめけん!」に出演させていただく予定がありますし、その時はしっかりデータ取っておこうと思います。


あまり関係ないですが、先日移動中、社長(@ikedanoriyuki)との雑談で僕が「Ust出ましたけど、同時視聴者数65人だからまだまだですよねぇ」と発言したところ「でも60人ってセミナーで考えると結構な人数じゃね?60人の前で講演したことまだないでしょ。」といった返しを頂きました。確かに…。何だか心に残ったやり取りなのでメモです。

「Share of Voice」 Altimeterの効果測定レポートを読む(1)

Uncategorized, ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
May 12 2010

「グランズウェル」の著者でもあるシャーリーン・リーがCEOを勤めるAltimeterが、ソーシャルメディアマーケティングの効果測定に関するレポートを発行しました(当ブログ記事へ)

ソーシャルメディアに取り組むBusiness Objectiveが明確に整理されており、かつそのKPIの数式も提示されています。効果測定について考える叩き台としては素晴らしいものなので、ご興味がある方はぜひ。


その中に”Share of Voice”の数式が載っていたので研究&ご紹介。


socialmarketinganalyticsfinal-100422113003-phpapp02.pdf - Adobe Reader


(「SOV」は一般的に広告費に関する指標ですが、ここではレポートに沿ってSOVをクチコミに関する指標と表記します。)



少し計算式は違ってしまうのですが、僕の所属するトライバルメディアハウスの販売している「ブームリサーチ」を使って実例を(宣伝も兼ねて)。

「Apple」製品における「iPad」「iPhone」「iPod」「iMac」のSOVです。



こちらは2009年12月~2010年1月。
sov1
こちらは直近一ヶ月。
sov2
当然ながら「iPad」がかなりの割合を占めています。当然過ぎて例が良くないか…。



SOVの分析においてはコンペティターの設定に注意する必要があるでしょう。SOVは相対的なパーセンテージですから、必ずしも絶対量が増加したからといって、それがシェアの向上ではない可能性があります。

レストランなどの場合は、位置情報を用いた競合他社とのSOV分析は面白そうです。

もちろん地域名を検索対象含ませても良いのですが、ツイッターではわざわざ「人形町のマックなう」とはツイートしないでしょう。ジオタグツイートが広まれば、人形町でツイートされた「マックなう」も拾うことができるようになります。

紹介する順番が逆転しましたが、Altimeterのレポートでは、SOVを分析する目的を「対話の育成(Foster Dialog)」としています。単に「クチコミの発生」としていないところに示唆がありそうです。コミュニケーションを通して、SOVを向上させていく(SOVが自然に向上していく)という考え方なのでしょうか。


うーん、まだまだ研究が足りなすぎる…。お恥ずかしい記事を書いている気がします。不足な点、根本的に勘違いしている点などありましたらご指摘頂けると嬉しいです。

NPSとソーシャルメディアマーケティング

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Apr 27 2010

NPSはソーシャルメディア施策の効果測定指標として有望だと感じています。解説を引用。


 NPSとは、商品/サービスそのものやブランド、企業などに対する顧客のロイヤルティー(忠誠度)の指標の一つ。“究極の質問(Ultimate Question)”とも言われる「あなたはそれを友人や同僚に薦めたいと思うか?」という問いに対する答えを、0~10の11段階で調査。

10~9をプロモーター(推奨者)、8~7をニュートラル(中立)、6以下をデトラクター(非難者)に分類する。プロモーターが占める%比率からデトラクターが占める%比率を差し引いた%数値をNPS指標とする。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20080409/298541/

wikipediaによればPhilips, GE, P&G, Intuit, American Expressなんかも採用しているとのこと。


Dave Evansの”Social Media Marketing: An Hour a Day“より、NPS(Net Promoter Score)についての記述がありました。という訳で、読書メモ的にエッセンスを紹介。

直接的な体験に基づく「推奨者」の存在は、長期的な収益のために必要なものである。

・ブログ、ツイッター、ビデオ共有などのソーシャルメディア活動は、推奨者を影響力を高める。

・「Broadcast creates awareness」→「Evangelism creates markets」

・「推奨」を構成する要素は、例えば「価格」にような要素だけではない。Southewest航空は9.11の際、顧客からの寄付を始めとする支援を受けることができた。ブランドや製品に関する「推奨」を生み出すのは、「愛」が鍵になっている

・NPSがソーシャルメディアにおいて強力なのは、推奨者と非推奨者を、同様に扱うことができるから。これは、多くの顧客満足度調査が失敗している点でもある。

・「顧客の80%が商品に満足している」という調査結果は、企業の幹部にとって大変耳障りの良いものである。しかし、それは「残りの20%は積極的に商品の悪評を人々に伝えている」という意味であるかもしれない。

・顧客満足度調査は鍵となるインフルエンサーを特定できないことも弱みである。これはNPSにも当てはまる。

・推奨者の比率を高めると同時に、非推奨者の比率を下げることができる。

・良い製品やサービスがあるのなら、会話を奨励(encourage)させるべきだ。

・NPSが低い場合はソーシャルメディアで会話を活性化させるのは危険。傾聴(listening)とフィードバックが有効な選択肢となるだろう。

NPSという指標がソーシャルメディアに向いている、ということが良く分かります。推奨者を増やしていくこと、言い換えれば顧客の「愛」を獲得していくことが、ソーシャルメディアを活用する目的の一つだ、と言えそうです。

本文中にもありますが、同じ「推奨者」でも、影響力の違いがあることは頭に留めておく必要があるでしょう。
(とはいえ「影響力のある人だから」という理由で過度に優遇するのは如何なものと思いますが…。)



昨日、「グランズウェル」の共著者としても知られる、ジョシュ・バーノフが「Peer Influence Analysis」という興味深いレポートを発表しました。80%のインプレッションは、6.2%のユーザー(Mass Connector)の影響によって生み出されており、影響力のあるコンテンツの80%は、13.4%のユーザー(Mass Maven)によって生み出されているそうです。




影響力のある人に紹介してもらおう!というと、ブロガー(インフルエンサー)向けのキャンペーンなどが思い浮かびますが、個人的にはそれが必ずしも最良の手段だとは考えていません。もちろんインパクトは大きいと思いますが、NPSという話と絡めるのは少し軸が違うように思えるのです。

重要なのは、そのインフルエンサーなりブロガーが、ブランドに対して「愛」を持っているかです。内容や目的次第だとは思いますが、ブロガーキャンペーンの結果生まれるのは、多くの場合「紹介者」であって「推奨者」ではないのは現実でしょう。


「推奨」の獲得は容易ではありません。まず推奨者自身が、そのブランドの製品なりサービスを「体験」する必要があります。これだけで場合によってはかなりのハードルでしょう(地方の小さなレストランなど)。

ソーシャルメディアで推奨者を獲得する手段の一つは、「人間的なタッチの提供」です
。抽象的な言葉ですが、軟式アカウントやソーシャルメディア経由のカスタマーサポートがそれに該当するでしょう。これには時間的・地理的な制約はありません。


「日本一寒い」北海道陸別町のツイッターアカウントなどは、なかなか面白い事例です。人間的なタッチを通して、陸別町の空気感・温かさのようなものを擬似体験できます。もちろんツイッター経由の体験のみでは「推奨者」のレベルまで引き上げることは難しいですが、きっかけにはなるでしょう。


雑多な文章になってしまいました。ソーシャルメディアをマーケティングに使う一つの目的、それは「推奨者の獲得」であって、効果測定指標はNPSが使えるんじゃないかな、という趣旨のメモでした。


ソーシャルメディア施策の効果測定、最新レポート(2010/4)

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Apr 23 2010

グランズウェル」のシャーリーン・リーと、「Web Strategy」のジェレミア・オイヤンの所属するAltimeterによる、ソーシャルメディアマーケティングの解析についてのレポートをご紹介。ソーシャルメディアマーケティングに興味があるなら必見と言って良い内容です。

内容を抄訳。誰か完訳してくれないかな…。

Altimeter Report: Social Marketing Analytics (Altimeter Group & Web Analytics Demystified)

・単一の、完全なソーシャルメディア分析ツールはまだ存在しない。複数のツールを組み合わせて使う必要があるのが実情。

・ソーシャルメディアマーケティングの目的は4つに分けられる。

1.会話(Foster Dialog)
効果測定指標:Share of Voice、Audience Engagement、Conversation Reach

2.アドボカシー(Promote Advocacy)
効果測定指標:アクティブなAdvocateの比率、Advocateの影響力、Advocateのインパクト

3.サポート(Facilitate Support)
効果測定指標:問題解決率、問題解決に掛かった時間、顧客満足度

4.イノベーション(Spur Innovation)
効果測定指標:トピックのトレンド、ポジティブ/ネガティブ比率、アイデアのインパクト




このレポートの良い点は、これらの効果測定指標の計算式が提示されていること。かなり具体的にイメージができます。是非原文をご覧ください。印刷もできます。

ソーシャルメディアマーケティングのBusiness Objectiveも非常に整理されていて分かりやすいです。ここで上げられているような指標と、「売上」や「ウェブサイトの流入」などのKPIを連関させていけば、ソーシャルメディア施策の効果は掴めるでしょう(もちろん短期的に連関を読み取るのは難しいですが)。大きなヒントとなるレポートです。


先月の「The 18 Use Cases of Social CRM」に続き、Altimeterは本当にいい仕事してくれてます。彼らの「Open Research(レポートはSlideshareやFlickrを使って誰もが利用できるようオープンにする)」という考え方や、情報開示の姿勢は素晴らしいです。

AltimeterはCEOのシャーリーン・リーを含め、元Forrester Researchのアナリストが何名かいらっしゃいます。こうした才能を失ったForresterは本当に痛手でしょうね。


ちなみにForresterは、アナリストの個人ブランドのブログを規制するポリシーを打ち出しています。僕がForresterのアナリストだったら、このブログは禁止されかねない、ということです。個人ブランドが企業ブランドに比べて強くなりすぎるんでしょうね。

こうしたForresterの動きは分からなくはありませんが、逆効果だと思います。会社を辞めた有能なアナリストが帰ってくることも恐らく無いでしょうし。



関連して、@rionaokiさんがIBMのソーシャルメディアポリシーについて、明快な意見を書かれています。

「実名・勤務先明記」へ

(…)個人がブランドを持つようになればその関係は変わってくる。会社名ではなく個人に仕事が入る。そうなると会社と社員の力関係は逆に傾く。社員に個人としての活動を奨励することで優秀な人材を確保する一方で、その人材が持つブランドを企業が利用できる

悩ましいところではありますが、企業は積極的に個人ブランドを推奨していく方が良いのでしょうね。

かくいう僕も、トライバルメディアハウスに所属して、個人ブログをこうして書いているわけです。会社の認知向上には、多少なりとも貢献しているかと思います。

公私の境が無いことが、心地悪い瞬間も多々あるのですが、勤務時間中はソーシャルメディアマーケティングに関連しないことは書かない、という自律を持ってとりあえず行動しています。これにしたって他人から見たら曖昧なので、不十分だと思いますが。


…と、Altimeterから「働き方」の問題へ、少し話が飛んでしまいました。これについてはまた別の記事で書きましょう。

効果測定について、議論が一歩進んだ感がありますので、ご興味がある方は是非レポート

をご覧になってください。

「NPS」という効果測定指標

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Apr 01 2010

高見俊介さんのソーシャルメディアマーケティングに関するMarkezineの連載で、「NPS(Net Promoter Score)」という指標の存在に改めて気付きました(不勉強!)。


ソーシャルメディア施策を打つ前に理解しておくべき考え方




日本においてNPSがメジャーな指標として定着するには時間がかかると思うが、ロイヤルティ向上を目的としたソーシャルメディアマーケティング戦略のストラテジックKPIとして、NPSのような指標を設定することが有効であると考えられる。

記事中にもありますが、NPSという指標の有効性は十分立証されているようです。

米国では、GE、マイクロソフト、アメックス、ワコビア銀行などの企業でNPSが導入され、その有効性が発表されている。
顧客満足度は収益向上にどれだけ貢献しているか、顧客満足度の計測手法としてNPSを本格導入



ソーシャルメディアマーケティング施策のROIの計測は、そもそも何を”Return”とするかが重要だと言われます(以前、UKのコンサルタントの意見をまとめましたのでご参考に)。研究途上ですが、僕もその点は同感です。”R”の定義が不十分だと、得てして「ツール主導」になってしまうのではないでしょうか。とはいえ”R”を本当に明確にしてから取り組むのは、実際には難しいことですが…。



仮にNPSの改善を”R”とすれば、高見さんの記事にもあるように、カスタマーサポート(特にツイッターを使ったアクティブ・サポート:当ブログ記事へリンク)は一つの手段となりそうです。

他の指標として、「接触できた人の数」「解決できた問題の数」「感謝メッセージをいただけた数」「クチコミのポジネガ」などを計測していけば、NPSとの連関は見えてくるのではないでしょうか。例えば、「解決できた問題の数」が増加すると、NPSが改善する…なんてシナリオが描けそうです。

ただ、ソーシャルメディアだけを用いて、どこまでNPSが改善できるかということも疑問ではあります。例えば、商材によってはソーシャルメディアを入り口としたカスタマーサポートが、そもそも必要とされない場合もあるでしょう(「トイレットペーパー」「入れ歯」とか)。一方、ComcastやZappos、Southwestといったサービス中心の企業は、色々とやりようがありそうです。

ECサイトなどのタイムセールについては、ソーシャルメディア施策のROIは現段階でも十分計測できると思います。しかし、ロイヤルティ向上・顧客生涯価値向上を目的とした、中長期的な施策の場合は、やはり効果測定が難しくなります。

NPSという指標は一つのヒントになりそうです。研究です。高見さんの記事に感謝&続編に期待です!

B2C2Cという言葉。ツイッターはダイレクトな新規顧客獲得には向かない?

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Mar 12 2010

本日@dubbedpachiさんとお話して色々な刺激をいただけました。その中で「B2C2C」のお話がありました。考えを整理するためにアウトプットします。ちょっと乱暴な括りで語るので、例外は存在するということを、差し引いて読んでいただければ幸いです。

ツイッター、ないしソーシャルメディアって、新規顧客のダイレクトな獲得には向いていないのではないでしょうか


予算があればマス広告と組み合わせることも可能なので、もちろん一概に新規顧客獲得が難しいと言えませんが、例えば「ソーシャルメディアだけを使って新規顧客に“直接”アプローチしてくれ」と言われても、多くの場合難しいと言わざるを得ない、というのが今の僕の結論です。

ソーシャルメディアが向いているのは既存顧客との関係強化でしょう。既存顧客とのエンゲージメントを深め、既存顧客が新規顧客に自社を推奨してくれるようにする、というシナリオなら新規顧客の獲得は十分可能だと考えます。これがいわゆる「B2C2C」というやつです(…よね?しっかりとした定義はないのかな)。
しかしながら、強調しているように「ダイレクトに、直接に」というのがネックでして、新規顧客に対してはワンクッション挟まざるを得ない場合がほとんどでしょう。また、ワンクッション挟むとなると、効果の予測・測定も難しくなってしまいます(ここら辺は精力的に研究中です)。

さて、またまたWindowsペイントで貧相な図を描くわけですが、こんな感じです(早くGimpを使いこなせるようにならねば…)。@dubbedpachiさん、ありがとうございました。

b2c2c


多くの場合、最初のB2Cにおける関係を強化することが狙いになるでしょう。そしてここは効果測定もある程度可能です。
次のC2Cに関しては、ほとんどコントロール不可能で、計測も難しいです。ただし、相関する指標はあるはずなので、良く見ていけば測定は十分可能でしょう。効果測定に関しては、そもそも「何を目的(Return)にソーシャルメディアに取り組んでいるか」という話に繋がってくるので、曖昧な言い方しかできないのが現状です。


例えば、ある企業(半導体企業のA社としましょう)リクルーティングを目的にツイッターを取り組む場合を想定します。ちょっと現実的ではないかも知れませんが、あくまで一例として。

【Return】:「応募者数」「面接にきてくれた&採用できた人材の質(定量的な評価は難しいですが…)」「削減できた求人コスト」
【Investment】:サイト構築費用、人件費

ステップ①(B2C):就職活動中であり「A社公式アカウントをフォローしている人」「半導体に興味がありそうな人」を対象にコミュニケーションを取っていく。「半導体」や「自社製品の名前」をキーワード検索でモニタリングして、興味がありそうな大学生・大学院生を探すのが良いでしょう。ここでの測定指標は「接触できた人の数」「求人サイトURLのクリック数」といったものが合理的です。

ステップ②(C2C):ここでの効果測定は「共有ボタンのクリック数」「共有の結果、応募してくれた人の数」が適当でしょうか。勿論トラッキングが可能な形にする必要があります(短縮URLやユニークなパラメータを利用)。共有を促すようなコンテンツや仕組みを用意すると良いでしょうね(リクルーティングとなると、具体的には難しいですが…)。



これがソーシャルメディアを利用したB2C2Cのコミュニケーション・効果測定の一つの手段だと思います。



ソーシャルメディアを使って新規顧客へダイレクトにアプローチしようとすると、それは多くの場合短期的なキャンペーン(または金銭的なインセンティブ)に頼ることになる、というのも事実ではないでしょうか。予算のない中で中長期的な、Sustainableな取り組みを行おうとすると、やはり既存顧客とのエンゲージを強化する、という方法が最も合理的な選択肢となりそうです。

もちろんここで書いている内容は、一般的に、という話です。組織のポジションや商材次第では、十分に新規顧客にアプローチできる可能性もあるでしょう。ツイッターを使ったタイムセールなんかは良い例です。

そもそも、「ダイレクトな新規顧客獲得には向かない」という仮定も、しっかりと検証しなくてはなりませんね。何だかぼやーっとした話になってしまいましたが、ご意見などがありましたら是非コメント欄にお願いします。

ソーシャルメディアのROIについての意見集

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Mar 04 2010

ソーシャルメディアの効果測定について、もう一本ご紹介。radian6のレポート同様、こちらも良い記事です。考えが深まりました。

ソーシャルメディアのROIについて、UKの主要なコンサルタントの意見集です。

Social media ROI: The best of British opinion


Joel Davis, CEO, Agency:2

「ROIの計測はSMMの心臓だ。売上げやコンバージョン、申し込みといった指標は常に中心にあるべきだ。これらを見失わなければ、適宜戦略を修正することが可能になり、適切なチャネルに適切なアプローチを取ることができるだろう。(略)」



Michelle Goodall, Online PR & Social Media Consultant, Econsultancy

「あなたの企業にとってROIの”R(eturn)”が何を意味しているのか、再定義することが重要だろう。”R”を定義することによって、何のためにソーシャルメディアに取り組むのか、どういった目的を設定すれば良いかが明らかになる。例えば採用のためにソーシャルメディアを使いたいのなら、Returnは『採用された人材』『採用コストの削減』に、Investは『時間的なリソース』といったものになるだろう。NPOならReturnは『寄付金の額』『ポジティブなクチコミ』『宣伝コストの削減』になり、Investは『時間的リソース』『教育費用』になるだろう。」


Jason Ryan, Head of Strategy & Planning, iCrossing

「ソーシャルメディアの効果測定については、素晴らしいスピードで進化していると感じる。Eコマースにおいては、ソーシャルメディアからの流入、コンバージョンなどを図ることで、十分にROIを測ることができるだろう。(略)」


Katy Howell, MD, immediate future

「ROIは“売り上げ”と“コストの削減”の二つから測ることができるだろう。(略)」


Ciarán Norris, Head of Social Media, Mindshare

「ソーシャルメディア施策の効果なんかわからない、というのは良く聞く皮肉だ。短く言えば、その答えはNOだ。測ることは十分に可能である。もう少し言えば、何を測りたいかが明確でなければ、リターンを測ることは不可能だろう。問題なのは、多くの人々が“なぜソーシャルメディアに参加するのか”について明確な考えを持たずに、施策をスタートさせていることにある。(略)」




Andrew Seel, MD, Qube

「ソーシャルメディアのROIを考える上では、ソーシャルメディアがマーケティング・チャネル以上のものであることを考慮する必要がある。カスタマーサポートや製品開発、人事や社内コミュニケーションへの影響も、ROIを正しく測るために考える必要がある。」



本文中には、これ以外にも参考になる言葉が数多くあります。効果測定についてお悩みでしたら、ぜひご参照ください。

個人的に「Rを明確化する」という話は面白いと感じました。Returnを明確にすると言うことは、何のために施策を行うのか、ということでもあります。これをしっかり抑えておけば「とりあえずツイッターやってみるか」式の、目的不在のスタートは避けられますし、場合によってはソーシャルメディアを使わないという選択肢も取ることができるでしょう。と、同時に、目的が明確なので効果測定・戦略の微調整も容易になりそうです。PDCAサイクルをいかに早く回していくか、という点はソーシャルメディア施策において重要だと感じています。



まだまだ研究です。しかしながら、こんなに多くの意見が利用可能な英語圏は、やはり進んでいますね。英国はそこまで進んでいないと思ったら、そんなことは全然無いようです。
事例コレクターになっても仕方ないとは認識していますが、効果測定についてはあまりローカライズも必要ない(?)とは思いますので、積極的に紹介していきたいと思います。少なくとも僕自身、この分野の海外文献は大変勉強になっています。

ソーシャルメディア施策の効果測定に関するレポート(radian6)

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Mar 04 2010

3月1日に発表された、radian6の「ソーシャルメディアマーケティングのROI」についてのレポートを読んで、メモ。


Social Media Measurement & Analysis

効果測定は手間の掛かる、ハードワークだということを理解した上で取り組む。
・効果的な測定は、指標の組み合わせによって可能になる。フォロワー数の増加などを単体で見ても、何も分からない。
・中長期的な目標(big picture)とリンクさせる。
・ソーシャルメディア施策を行った期間と、同時に動いた指標に注目する(KCIとKPIの連動)。
仮説(目的)をもってスタートする。「ブログ購読者の増加は、売り上げにつながる」など。
・サイト単位、キャンペーン単位で固有URLやパラメーターを与える(DELLのツイッタータイムセールは固有URLを与え、指標を導き出している)。
・ECの場合、固有URL/パラメータからのコンバージョンと、人件費などのコストを組み合わせればROIは比較的簡単に導出できる。
・ソーシャルメディアを用いたカスタマーサポートの場合、従来と同様の手法(コールセンターなどにおける効果測定)でROIを計測できる。人件費、対応時間、対応件数など。
実際に届いている数(potential reach)を指標にする。ツイッターのフォロワーが10万人いようとも、実際にあなたが発信する情報に触れる人はその数%かもしれない。
・比率を導き出す。potential reachが10増加した時、コンバージョンは2なのか、新規のブログ購読者は5なのか。
・ツイッターやFacebookファン一人当たりの金額を求めたいのなら、まずはオンライン施策全体によって得られる金額を求め、それを各チャネルに合わせて分割することから始める。
・容易には測定できない、質的な影響も考慮しなくてはならない。測定するのは難しいが、適切な指標(トラフィック、ブログ購読者、売り上げ、登録者…など)を関連付ければ、質的な効果測定も十分に可能だ。
・最も重要なことは、ゴールへの前進を描写するための指標だけを選ぶことだ。ゴールなしでは、どんな指標も無意味だ。

ざっと見、こんな感じのレポートです。興味深い話が多いので、アクセス解析とかが好きな方はぜひぜひ。


一読して思ったのは、本当に「ハードワーク」だということ。現段階で本格的に計測しようとするなら、担当者1人がっつり付けないと厳しいです。

とはいえ、それはツールの問題も大きいでしょう。自動でデータを収集し、指標を組み合わせて計算してくれる機能などがあれば、だいぶ楽になりそうです。ここら辺、radiun6に期待です。

ゴールなしでは無意味だ、仮説から始める、という点も重要でしょう。そもそも何のためにソーシャルメディアに取り組むのか(本当にその必要はあるのか)、というところにも関わってきます。

社内教育や人件費、ハード/ソフトウェアのコストも考える、という視点もコスト削減効果をトラックするために有用でしょう。


効果測定については、まだまだ勉強しなければならないことだらけです。
いずれにせよ、熱いテーマなので誰かに本格的な研究してもらいたいところです。分析ツールや手法でお金儲けをしようとしている企業が存在するくらいですから、「ソーシャルメディア施策の効果測定」というテーマは、片手間でやっている僕風情ではなかなか太刀打ちがいきません(もちろん研究は続けますが)。
(学生さん、卒業論文のテーマに良いと思います。もしやるとなれば、サポートしますのでぜひ。)


こちらの文献も購読。UKの主要なソーシャルメディアコンサルタントのROIについての意見集です。こちらも読み込んで、ブログで紹介予定。
Social media ROI: The best of British opinion

(メモ)効果測定とビジネスの目的

ソーシャルメディアマーケティング | Posted by IHayato
Feb 18 2010

研究会で@nshojiさんが仰っていた話が、大変興味深かったのでメモ。まだまだ固まっていない考えです。

ビジネス・オブジェクティブが明確であれば、KPIも明確になる。

(間違ってたらすみません。時間が経っているので違うかも…。)


この言葉は「ザッポスの奇跡(書評へリンク)」を思い出させるものです。ザッポスは「Wow!(=感動)」を、コールセンター業務における至上の効果測定指標として捉え、従来的な「対応時間」などの指標は完全に無視していたそうです。

仰る通り、効果測定指標というものは、事業の目的と明確に関連するもので、本来そうあるべきものなのかも知れません。

例えば、最近度々引用させて頂いているsmashmediaの河野さんはマーケティングは「最愛」に執着していくべき、とした上で、軟式アカウントについてこのように述べています。

All You Need Is Love.
この「もっとも愛される」ための活動・方法論を考えたときに、Twitterで言われてる「軟式アカウント」なんてのも、この愛されるための手段・手法のひとつなのだろうかと思ってみたり。ただこのへんは個別最適では破綻するので、全体最適をにらんで動かないといけないんだけど。

これは仮定ですが、軟式アカウントを運用する目的を「最愛の獲得」としたとするのなら、その至上のKPIは「友達になれた人の数」なのかも知れません。
フォロワー数やRT回数などは重視せず、「どれだけ多くの人と友達のように馴れ合うことができたか」ということを至上のKPIとして捉える、極端で嫌味ったらしい例ですが、ビジネスオブジェクティブと一致しているという意味では、こういう解釈もありだと思います。(この例では、それが究極的なビジネスの目的である「売上げの向上」に繋がるとは思えませんが…。)

ソーシャルメディア施策の効果測定をどうするか、というのは本当に課題です。これに関しては本当に様々な選択肢があり、僕のブログでも効果測定指標を100個、翻訳・紹介させていただきました。

僕自身も所属企業の中で、これは課題でした。解決しないまま転職することになりましたが、転職先でも引き続き考えなくてはいけない課題です。

そんな風に思っている中で、「ビジネス・オブジェクティブが明確であれば、KPIも明確になる」というお話を頂けたことは、一つの光明です。具体的にどう、という話にはまだ繋げることができないのですが、勉強と体験を重ねて何か良い方策を導き出したいです。

またまた河野さんですが(信者みたいですが、他意はありません)、「聞くべき不満と無視すべき不満」という記事を思い出します。“逃げ”のように聞こえてしまいそうですが、施策の目的に合わせて「見るべきKPIと無視すべきKPI」を設定するのも、ザッポスが「対応時間」という指標を無視したように、アプローチとしてはありなのかな、と思います(無視す“べき”は、ちょっと言いすぎか)。

こうした話をする背景には、そうでもしないと施策を始められない、という思い(苛立ち)もあります。FordのFiestaMovementキャンペーンの効果測定手法を見ても、キャンペーンをある程度動かしてようやく、Before/Afterとして効果を提示できている、という場合も数多くあります。


KPIを事前に明示するのか、それとも施策を動き出してBefore/Afterとして効果を提示するのか、この差は大きい気がします。

無論、求められる効果測定指標(特に金銭換算)を事前に提示することは重要です。「まぁ半年やってみれば分かるよ!」じゃ誰も説得できないでしょう。が、短期的な指標に捉われるあまり、動きが遅くなるのも一方で考えものでしょう(実体験から)。

なんだか愚痴のようになってしまいましたが、効果測定は深く深く考えなくてはいけない課題です。ということで、どうぞお一つ…。
本当にこれは悩みです。あまり効果測定の話は出てこない気がするので、有識者の見解が聞きたい。