隅の方で寂しそうにしている人を忘れない

Posted by IHayato
Mar 19 2010

Hondaのミクシィアプリがトップ10入り、遂にソーシャルアプリは PRで活用できることが証明された 【増田(maskin)真樹】

PRとプロモーションが混同されている?気がするのはさておきとして、国内のSNSには詳しくない僕にとっては興味深いニュースでした。mixiアプリの動向には、正直全く付いていけてないのです…。



このニュースをRTでツイートしたら、こんなメッセージを頂くことができました(chike_13さん、ありがとうございます)。

“Hondaのミクシィアプリがトップ 10入り、遂にソーシャルアプリは PRで活用できることが証明された”←これ、mixiやってて悲しくなりました。浅ましい感じがして。バーゲンで漁ってる人の後ろ姿を冷たく見る…的な冷めた目で見てる人も多数います。逆の効果も。

僕はmixiをあまり使っていないので、このキャンペーンの情報は実際には目にしていません。しかし、mixiを関係構築のツールとして大切に用いていたとしたら、恐らく僕も少し「冷めた目」で見てしまう気がします。

とはいえ、記事でも紹介されているように、キャンペーン自体は成功を収めたと言え、このキャンペーンを歓迎しているユーザーも数多いのも事実です。友達を10人Unfriend(mixiで言えばマイミクを解除)するとハンバーガーが一つもらえる、という「Whopper Sacrifice」のようなものに比べれば、「支援」という施策はモラル的にも許される範囲だと感じます(ここはモラルの話なので主観的に、ですが…)。


mixiやツイッターのような大規模なソーシャルメディアサイトは、たくさんの人が、たくさんの目的で用いているのが普通です。そうした空間において、全てのユーザーを満足させることは難しいでしょう。

河野さんの「ソーシャルメディアマーケティングのトリセツ」の中で、「Diversity(多様性)」という表現があることを思い出します。ソーシャルメディア上に存在する多様な消費者に対して、どう接していくかは本当に難しい課題です。(参考:「フランクと感じるか、馴れ馴れしいと感じるか」)

今回のホンダさんのようなある種「エッジの効いた」ことをしようとすると、一定のユーザー層に対しては「不快感」を抱かせてしまう場合があるのでしょう。かと言ってエッジを効かせないと短期的な成果は出しにくくなる訳で…ジレンマが生じます。

理想論ですが、特に短期的なキャンペーン施策においては、リーチするターゲットの範囲をしっかりと設定する必要があるのでしょう。その施策を歓迎するであろう人たちだけに、うまく当てていく。もちろん、インパクトは小さくなってしまいますが、一定のユーザー層に不快感を与えてしまうことは避けられます(完全にターゲットを分けること不可能なので、不快感を与えることを過度に恐れるのも一方で問題だとは思います。逃げのようですが、これは影響度を鑑みた上で、ケースバイケースでしょう)。


Capoteさんが紹介してくださった「ソーシャルメディアマーケティングでは、退屈なことをするのが重要」という記事を思い出します。”serve, shrink and simplify(役立つこと、縮小、簡易化)”という3つのキーワードは、エッジをどこまで効かせるのか、一定数に不快感を与えてまでリーチを最大化させるのか、そもそも短期的なバイラル型のキャンペーンはどこまで効果があるのか…色々と示唆を与えてくれるものです。



大柴さん(hisamioh)が先日のセミナーで「ソーシャルメディアはパーティ会場。パーティプランナーのように振舞うと良い。隅のほうで寂しそうにしている人のことも忘れない。」と仰っていたことは、僕の中ですごく響きました。話は少し逸れますが、今のツイッター/ソーシャルメディアバブル(?)においては、「隅のほうで寂しそうにしている人」が見過ごされがちな気がするのです(僕もどちらかと言うと隅っこにいる人間なので)。


偉そうに書いてしまいましたが、まだまだ僕も研究途上です。短期的なキャンペーンにももちろん効果はありますし、今回のホンダさんのキャンペーンも十分成功したと言えるもので、僕はその挑戦と成果を尊重しています。

ご意見・批判歓迎いたします。可能な限り迅速にレスしますので、コメント欄、ツイッター、メール(nubonbaアットgmail.com)までお願いいたします。

9 Responses

  1. 河野 says:

    ブログや資料の紹介ありがとうございます。

    正直な感想としては、文章の繋がりがいまいちよくわかりませんでした。
    ソーシャルメディアの(利用者の)多様性はおっしゃるとおりで、だからこそ絞り込んだり、諦めたりすることも必要なのはそのとおりなのですが。

    パーティ会場ですみにいる人のことを気にかけるのは大事なことですが、その人は本当にそこに来たかったんですかね。出口を探して、いつ帰ろうかと逡巡してたりはしないんですかね。
    そもそも「コントロールできない」のが最大の特徴なわけですから、プランナーのように振る舞いたくても振る舞えないのがじっさいのところなのではないんでしょうか。

    ま、この会場というのがmixiを指しているのか、インターネット全体を指しているのかちょっとわかんなかったので、そこらへんのズレがあるせいかもしれませんが。

  2. [...] ソーシャルメディア研究会「志叡会」の幹事でトライバルメディアハウスの、イケダハヤトさんが、 今のツイッター/ソーシャルメディアバブル(?)においては、「隅のほうで寂しそうにしている人」が見過ごされがちな気がするのです 日本にソーシャルメディアの風を!隅の方で寂しそうにしている人を忘れない [...]

  3. IHayato
    Twitter:
    says:

    河野さん

    コメント有難うございます。

    ご指摘の通り、ちょっと散漫になってしまいました。
    「隅のほうにいる人を~」という言葉が書きたかっただけかも知れません。

    「会場」はmixiを指しているつもりです。
    今回の場合は、従来どおり友人の日記などを読むのを楽しみにしているユーザーが、心象を害するようなケースが生まれているわけで、キャンペーンを運営する側はその点の配慮がもう少し必要だったのかな、と思う次第です。(具体的に、というと難しいのですが…)

    >その人は本当にそこに来たかったんですかね。出口を探して、いつ帰ろうかと逡巡してたりはしないんですかね。
    僕の中では「隅にいる人」は「前々からそのパーティを楽しんでいる人」であって、そんな人にとってはパーティ会場で突然キャンペーンが行われたとしたら、隅に行かざるを得ない心象にもなるのでは、というつもりで「隅にいる人」と表現しました。
    「隅にいる人」という言葉が良くなかったですね。帰るつもりはない人たちのことです。

    >そもそも「コントロールできない」のが最大の特徴なわけですから、プランナーのように振る舞いたくても振る舞えないのがじっさいのところなのではないんでしょうか。
    Capoteさんという方が行った、ツイッターキャンペーンは僕の中で良いプランナーとして映っています。

    “Fans First”の気持ちをもって、F1層向けに実施したTwitter中継
    http://capote.posterous.com/fans-first-live-tweeting-for-f1

    参加者を最大化するのではなく、むしろ最小化することで、関係のない人を極力巻き込まないように、という意図を感じます。ファンも喜びますし、ファン以外(「隅のほうにいる人」)の人が「なんだこれ?」と思うことも避けられると思います。

    なんだか右へ左へ、申し訳ありません。話を進めていくと、言葉の定義も相応しくないようです。
    簡単に伝播するだけあって、安易に「参加者の最大化」を狙うのはどうなのかなぁ?という疑問を抱いています。もうちょっと整理しておきます!ありががとうございます。

  4. 河野 says:

    「参加者の最大化」を目標にすることのばかばかしさは同感です。
    話題になることと愛されることもちがいますからね。

    ホンダのやつは見ましたけど、ぼくは提案者の意図も、それにゴーサインを出した
    企業内の責任者の覚悟も狙いもわかんなかったですね。
    あれでポジティブなイメージが醸成されるとはとても思えなかったです。

  5. イケダハヤト
    Twitter:
    says:

    河野さん

    ズバっと言い切ってくれてありがとうございます。
    いつも道しるべを頂いてしまっています。信者になりそうです笑

    提案者、企業内の責任者も、やはりリーチを重要な目標・指標にしてしまいがちなのでしょうね。
    販促的なキャンペーンにおいてはそれでも良いとは思いますが、
    ソーシャルメディア上のコミュニケーションを媒介にしている以上、考慮すべきこともあるはずです。

    いっそ「なるべく少ない人たちに届ける(参加者を最小化する)」くらいの態度の方が、場合によっては好ましいのかも知れませんね。例によって具体例はありませんが…。

  6. 河野 says:

    信者乙w

    現実問題、無意味な数値がKPIになってることはよくあります。
    そうしないと社内のえらい人がわかんないとか、そういう理由で。おそらく転職先ではそのような現実にたくさん直面されると思います(御社の業務内容についてはよく知らないんですけどw)。

    本来は「ファンになってくれた人数-アンチになった人数=成果」とすべきなんでしょうけど、テレアポや駅前のサンプリングの現状を見る限り、「数撃ちゃ当たる」ではずれた弾については見ないようにしてるんでしょうね。ぼくにはまったく理解できませんが。

  7. IHayato
    Twitter:
    says:

    河野さん

    導師乙w という返しで変えさせていただきます笑

    無意味な数値がKPIになること、感じつつあります。とはいえコンサルタントとして外部から「社内の偉い人」をレクチャーすることも難しいでしょうし、ある程度の譲歩が必要なのかなと思っています。まだ直面はしていないので何とも断言できませんが、「隅の方で寂しそうにしている人」を見過ごさないようににしたいものです。

    「ファンになってくれた人数-アンチになった人数=成果」、とても良い考え方ですね。別の記事で言及したい言葉です。ソーシャルメディアにおいては「アンチ」の声は強力に伝播しますし、外れ弾こそしっかり見るべきなんでしょうね。

    いつも有難うございます。

  8. 河野 says:

    けっきょく誰でもいいからって感じが伝わるので、ファンだった人に恥ずかしい思いをさせちゃいますよね。
    自分が好きな企業がSPAMまがいのマーケティングをしていたら、もう周囲の人に好きだなんて言わないし、そもそも好きじゃなくなっちゃうのが人間の気持ちだと思います。

    好きで居続けてもらうためにも、礼節は守りたいものです。

  9. [...] そんな風に思っていると、スパッと言葉を頂けました。 本来は「ファンになってくれた人数-アンチになった人数=成果」とすべきなんでしょうけど、テレアポや駅前のサンプリングの現状を見る限り、「数撃ちゃ当たる」ではずれた弾については見ないようにしてるんでしょうね。ぼくにはまったく理解できませんが。 隅の方で寂しそうにしている人を忘れない コメント欄 [...]

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